2017年12月13日水曜日

停止原発 交付金を大幅削減へ 柏崎刈羽

 安倍政権(経産省)は原発再稼働に必要な国の審査を全て終えてから9カ月たっても稼働しない原発について、「電源立地地域対策交付金」を、大幅に減額するよう規則を変更していたことが分かりました。
 交付金の減額の幅は、新潟県分が約7・4億円、柏崎市は約1億円、刈羽村は約4億円になる見込みです。

 経産省は「新潟だけを意識したわけではない」としていますが、米山知事の対応へのいやがらせであるのは明らかです。
 対象の自治体はその分不自由をしますが、「金に困るから危険な原発を稼働する」という選択肢はあり得ません。
 新潟日報の記事を紹介します。
お知らせ
都合により14日の記事の更新は午後からになります。
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停止原発 交付金を大幅削減へ 柏崎刈羽、2020年度にも10億超減
新潟日報 2017年12月12日
 経済産業省が、原発再稼働に必要な国の審査を全て終えてから9カ月たっても稼働しない原発について、立地自治体に交付する「電源立地地域対策交付金」を、大幅に減額するよう規則を改定していたことが11日、分かった。(新潟)県が独自に進める安全性の検証作業などで東京電力柏崎刈羽原発の停止期間が長引けば、県と柏崎市、刈羽村に対する交付金が、早ければ2020年度に減る可能性がある。減額規模は総額10億円を超える見通しだ。

 米山隆一知事は16年10月の就任後、県の検証について「3、4年かかる」としており、柏崎刈羽原発の再稼働は見通せていない。地元関係者からは、国が交付金を盾に、早期再稼働させるために圧力をかけているとの指摘も出ている。
 各自治体の試算では、県への交付金は17年度比で約7・4億円減少。柏崎市と刈羽村は、19年の算定基準を適用した場合と比べ、市が約1億円、村は約4億円減少するという。

 経産省はこれまで、停止している原発でも一定程度稼働しているとみなし、交付金額を算定してきた。16年4月に規則を改定し、新規制基準の適合性審査など再稼働に必要な原子力規制委員会の全ての審査が終了後、9カ月過ぎても再稼働しない原発の立地自治体に対しては、稼働率をゼロと算定し交付金を大幅に減額すると変更していた。

 柏崎刈羽原発6、7号機は、規制委の適合性審査で、18年の初めには正式な「合格」が出る見込み。これまで再稼働してきた他電力の原発は適合性審査合格から1年以内に、残りの「工事計画」「保安規定」の審査が終了しており、6、7号機も18年内に全ての審査が終わる可能性がある。
 その後、9カ月以内に再稼働しなければ、早くて20年度の交付金で「稼働率0%」が適用される。

 刈羽村の一般会計予算は約60億円で、その約7%の収入が減る計算となる。原発推進の広嶋一俊村議は取材に対し、「早期再稼働への同意を促す国の圧力ではないか。リミットは知事の検証結果が出る前にくる可能性が高く、国に減額措置をやめるよう求めるべきだ」と話す。

 また自治体関係者からは「原発再稼働に慎重な新潟県を狙い撃ちしたのではないか」との見方も出ている。
 これに対し、交付金を担当する経産省資源エネルギー庁電力基盤整備課は「稼働率を適切に反映させるための改定。全国どこでも適用されるので、新潟だけを意識したわけではない」としている。

13- 大島堅一龍谷大教授「原発は再生エネの妨げ」と

原発のコストの権威である大島堅一・龍谷大教授が8日、佐賀市で行われた「原発の運営費用や電力自由化を考える学習会」で講演し、福島原発事故の廃炉や損害賠償にかかる費用がすでに23兆円余に達し、「国の財政収入が50兆円の半分にもなる」ことを明らかにしました。

 また電力会社が、太陽光発電の電力を送電線に受け入れる余裕がないとしていることについては、原発用に確保してる分を回せば十分に可能であるとし、再生エネの不安定性についてもドイツの例を挙げて否定しました。

追記) これとは別に送電線の余裕の有無について、京都大学が欧州や北米で推奨されている「実潮流ベース」で東北電力の幹線14本について利用率を解析したところ、電力会社が全ての幹線で空容量ゼロとしているのに対して、実際には各幹線毎に約80%~98%の空容量があることが分かりました。
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大島龍谷大教授「原発は再生エネの妨げ」 費用や運用解説
佐賀新聞 2017年12月12日
 原子力発電の運営費用や電力自由化を考える学習会が8日、佐賀市の自治労会館であった。龍谷大政策学部教授で、著書「原発のコスト」で知られる大島堅一氏が講演し、「原発延命策が再生可能エネルギーの利用を大きく妨げている」と指摘した。

 大島教授は、福島原発事故の廃炉や損害賠償にかかる費用が、政府の示す21兆5千億円では収まらず、すでに23兆4236億円に上る試算を紹介した。「国の財政収入が50兆円程度なので、その半分にもなる」と事故が起きれば経済負担が膨大になると訴えた。

 太陽光発電などの再生エネの普及促進に待ったをかけている接続可能量に触れ、「原子力用に確保されている送電網の枠があるが、優先順位を変えれば再生エネが地域外にも送れ、より経済的になる」と技術上の問題ではなく、運用上のルールの問題だと断言した。再生エネの不安定性についてもドイツの例を挙げて否定した

 学習会はグリーンコープ生協さがが主催し、約60人が聴いた。同組合は4月から電気小売り事業を始め、原発以外の電力を供給している。

2017年12月12日火曜日

神鋼ショック 大飯・玄海再稼働延期の裏事情

 10月に検査データの改ざん問題が発覚した神戸製鋼所は、西日本の電力会社が採用する加圧水型軽水炉(PWR)の原子炉格納容器をはじめ、全国の原発の主要設備に多くの部材を納入しているため、原発の再稼働に及ぼす影響は大きいということです。
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神鋼ショックが原発にも、大飯・玄海再稼働延期の裏事情
堀内  週刊ダイヤモンド 2017年12月12日
編集部                
 ついに、電力業界にも“神鋼ショック”の波が押し寄せた──。関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県)と九州電力玄海原発3、4号機(佐賀県)の再稼働が、延期されることになった。
 かねて、10月8日に発覚した神戸製鋼所による検査データの改ざんを受け、原発を保有する電力各社は危機感を募らせていた。というのも、神戸製鋼は西日本の電力会社が採用する加圧水型軽水炉(PWR)の原子炉格納容器をはじめ、全国の原発の主要設備に多くの部材を納入しているからだ。
 データが改ざんされた神戸製鋼の製品が原発で使用されていることが判明すれば、真っ先に稼働停止に直結しかねない。電力業界の対応は誠に素早かった。

 しかし、その電力業界らしい“横並び”の対応が、かえって“お上”である原子力規制委員会の怒りを買ってしまった。
 11月9日に行われた原子力規制庁の会合には東京、中部、関西、九州の4電力の原発担当幹部が出席し、神戸製鋼のデータ改ざん問題について規制委側に「原子力施設の安全性に対し、直ちに重大な影響を与える問題ではない」と回答する資料を提出した。
 すると、規制委の山中伸介委員は「非常に不満足。(原発の)安全上重要な部分に、神戸製鋼の製品が使われているかどうかを聞いている」と“出直し”を指示した。
 その後、電力各社がさみだれ式に、規制庁に報告を行う事態になり、結果的に対応が後手に回った。
 関電、九電の両社は、再稼働延期の理由について、神戸製鋼のデータ改ざん問題への対応に時間がかかるためとしている。

終わりが見えない安全確認
「給与の完全復活が遠のいた」。ある関電社員はこう嘆いた。
 関電も九電も早期に原発を再稼働させ、収益を改善させるシナリオを描いていた。特に関電は大飯3、4号機を再稼働させた後に、電気料金の値下げを予定していたが、そのスケジュールも先送りになってしまった。
 電力業界からは規制委に対する恨み節も聞こえてくるが、更田豊志委員長は「むちゃなことを言っているつもりはない。原発を運用する者としての責任」と意に介さない。今後の対応も、「長期戦になる可能性はある」と述べた。

 つまり、神鋼ショックによる、電力業界への“とばっちり”は、まだ終わりが見えないのだ。
 電力各社は、まずは原発の安全上重要な機器に絞って安全確認の調査を進めてきたが、今後は調査対象を広げざるを得ない。
 神戸製鋼の報告書によると、データ改ざんは5年以上にわたって行われていた。さらに過去へさかのぼって調査が必要になる事態も予想される。
 やはり原発は、見通しの立たない事業。今後も“外野”に振り回される可能性は少なくない。 (「週刊ダイヤモンド」編集部 堀内 亮)

福島大・弘前大 放射性物質研究で協定

 福島大学環境放射能研究所は染色体異常に関する研究などを得意とする弘前大学被ばく医療総合研究所と22日に協定を結び、双方が放射性物質に関する知見などを交換し、事故による福島の環境実態の的確な把握をめざします。
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福島大・弘前大 放射性物質研究で協定
日経新聞 2017/12/11 22:22
 福島大学環境放射能研究所は弘前大学被ばく医療総合研究所(青森県)と22日に協定を結ぶ。放射性物質が野生の動植物に及ぼす影響などに関する研究を進める。

 弘前大は2010年3月に被ばく医療総合研究所を設置。同研究所は染色体異常に関する研究などを得意としており、被ばく医療のための人材育成と被ばく線量評価などについて基礎研究を進めている。

 東京電力福島第1原子力発電所の事故の後、福島大の研究所では原発周辺地域の野生動物に対する放射線の影響の研究などに取り組んでいる。双方が放射性物質に関する知見などを交換し、事故による福島の環境実態の的確な把握をめざす。

 弘前大は11年9月、原発事故で多くの住民が避難生活を余儀なくされるなど大きな被害が出た福島県浪江町と連携協定を結び、健康面に関する調査などで支援してきた。

12- 「官僚の卵」が被災地を視察

「官僚の卵」被災地視察 福島県がツアー 
毎日新聞2017年12月11日
 福島県は8日までの3日間、「キャリア官僚の卵」である国家公務員総合職の内定者を対象に、福島第1原発事故の被災地の現状を伝えるツアーを初めて実施した。就職後も福島に関心を寄せてもらい、事故が霞が関で風化するのを防ぐのが狙いだ。文部科学省や経済産業省など11省庁の内定者32人が廃炉の現場や周辺自治体を訪れ、職員や住民と地域の復興への課題について意見交換した。【尾崎修二】

「第1原発敷地内での作業服がイメージしていたより軽装だった」「周辺地域は除染や復興がもっと遅れていると思っていた」--。東京都出身で厚生労働省に就職する慶大4年、辰巳奈緒さん(21)は振り返った。辰巳さんのように、震災後初めて福島を訪れた参加者も多かった。

2017年12月11日月曜日

12月例会のお知らせ

 下記により「原発をなくす湯沢の会」の12月の例会を行います。
 どうぞお出ください。

   と き  12月12日(火) 19:00~21:00
   ところ  湯沢公民館 1階 研修室 
         (場所は公民館側の都合で変更になることもありますので、事務室前の表示板でご確認ください)

 学習会のテキスト(今回から新しくなります)
  「日本はなぜ脱原発できないのか 『原子力村』という利権
                            小森敦司 2016.2.15発行 平凡社  800円+税 

 会員外の方でも ご関心・ご興味がありましたら、どうぞお出でください。

柏崎刈羽原発 緊急対策所を報道陣に初公開

 東電は8日、柏崎刈羽原発5号機原子炉建屋内に設ける重大事故時の対応拠点「緊急時対策所」を報道陣に初公開しました。
 既設の建屋のスペースを転用するため、当初必要とした計画より広さ3分の1となりました。支障がない筈はないのですが・・・
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東電、緊急対策所を初公開 柏崎刈羽原発5号機の建屋内
産経新聞 2017年12月9日
 東京電力は8日、柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)の5号機原子炉建屋内に設ける重大事故時の対応拠点「緊急時対策所」を報道陣に初公開した。当初予定していた免震重要棟への設置は耐震性不足から断念した経緯がある。免震棟での計画よりも広さは3分の1の約270平方メートルと狭いが、設楽親(したら・ちかし)所長は「適切な情報共有の態勢を整えられれば問題ない」としている。

 対策所は通路を挟んで2つに分かれ、本部となる部屋は約140平方メートル、社員らの待機場所は約130平方メートル。本部の部屋はこれまで「プロセス計算機室」として使われていた。気密性を高める工事や緊急時に所員らを防護する装置の取り付けが現在進められている。完成時期は未定。

 この日は、震度6強などの地震で外部電源を喪失し、運転中の6、7号機に注水ができなくなった場合に備え、約90人が参加して防災訓練を実施。対策所と同じ広さの部屋で設楽所長が「原子炉損傷なし、ベントなしを目標とする」と呼び掛ける中、各班に分かれた所員らが報告を急いだ。

 一方、原発建屋の防火壁に多数の穴が見つかった問題について、設楽所長は「しっかりと対策を取るべく検討している」と記者団に述べるにとどめた。