2013年4月24日水曜日

福島原発汚染水 日量400トン増は地下水の流入分

 
 23日のNHK「クローズアップ現代」で、福島原発の汚染水の1日当たり400トンの増量は地下水の流入による分であると報じられました。
 炉心の冷却方式は、原子炉建屋地下室に流出する冷却後の水をポンプで吸引して地上の除染設備⇒冷却設備に送り、そこで除染冷却されたものを再び炉心の冷却水として使うというクローズドシステムになっているので、本来であれば汚染水の増量はありません。
 ところが原子炉建屋周りの地下水位が地下室の床レベルよりも高いために、建屋の破損部から地下水が流入しそれが冷却排水と混合されるため、その量400トン/日がそのまま汚染水の日増量分になっているということです。

 NHKが明確に触れなかった問題として次の二つの事柄があります。
 ひとつは上記の炉心冷却のクローズシステムがいまや全く実態から遊離したものになっているので、対策の再立案とその実行が早急に求めらていることです。
 「地下水脈の上流側に井戸を掘り、汲み上げた水を海に放流することで地下水位を下げる」というのは苦肉の対策でしたが、東電自身のミスでいずれ地下水自体が汚染されることになった結果やがて限界が来ます。
     20日付「東電福島 地下水の放流はやがて無理に」参照
 もうひとつは、地下室がかなり損壊しなければ日量400トンもの地下水流入は生じませんが、その損壊が地震そのもので引き起こされたという点です。
 東電はこれまで原発事故は「想定外の津波が原因である」と装い 一貫してそのことを強く主張してきましたが、最も重要である原子炉建屋が地震で一部が損壊したという事実はもう隠すことが出来ません。

 武田教授は20日付のブログで「震度6の地震で建物が破壊されたということになれば、震度6の可能性のある日本のすべての原発の建物の耐震性を検討し直さなければならない」ことになると述べています。
    関連記事 16日付「「武田教授が原発の耐震性のいい加減さを公表」

 以下に同ブログを紹介します。
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隠しているのか?知らないのか? 福島の汚染水
武田邦彦 平成25年4月20日
(前略)福島の汚染水が漏れている、どんどん増えているという報道を多く見るけれど、「なぜ、汚染水が増えたの?」という解説を聞いたことがない。すでに原発が爆発して以来、短寿命の元素はみんな無くなっているので、発熱量は100分の1程度になっている。
だから冷却水量は100分の1だが、さらにすでに冷却水は循環しているので、「汚染水が増加する」ということはあり得ない。とすると、「地震で建物の底のコンクリートが割れて、そこから地下水が浸入し、原子炉から融けでた原発内の放射性物質(メルトダウンしたもの)に接して汚染した、今でも地下水が入り込んで汚染が続いている。「固有安全性」がないのでどうにもならない」ということになる。
しかし、このような報道をするには「報道が報道であること、事実を事実のまま伝えること」が必要だ。つまり「原発は想定外の津波で破壊した」という「公式原因」を「震度6の地震で建物が破壊された」ということになり、そうなると、責任問題が再炎し、震度6の可能性のある日本のすべての原発の建物の耐震性を検討し直さなければならないからだ。
でも、事実を事実として報道するという点では「ウソ」なのか、「アホ」なのかをNHKがまず受信者のためにハッキリして、他の報道関係者も考えて欲しいと思う。