2013年8月16日金曜日

原発再稼動申請で不備が多数

 15日の原子力規制委の会合で、九電玄海原発3、4号機(佐賀県)の重大事故対策の一部が、新規制基準を満たしていないことが明らかになりました。

 こうした問題は九電玄海原発に留まらず、北電泊原発、関西電力の大飯原発と高浜原発、四国電力伊方3号機(愛媛県)、九電川内1、2号機(鹿児島県)などでも起きているということです。
 放射能の大量放出につながる重大事故対策に欠落のあるものをそのままにして、再稼動を申請するという姿勢は理解できません。
 東電柏崎刈羽原発の例で分かるように、仮に新規制基準を満足したとしても原発が安全だということにはならないのですが、まずは新規制基準を満足するということが最低の条件の筈です。

 また関西電力のように、「地震や津波の想定をより大きく見積もるように」とする規制委要求に対して、「我々の考え方を説明したい」と譲らないという姿勢にも大いに違和感があります。もしも規制委よりも電力会社の方が強いという思い込みがあるのだとしたら、そのこと自体が大変危険な考え方です。
 
 まだ東電福島原発事故が全く収束していないどころか拡大が確認されている現実と、あの事故が何故おきてしまったのかの経緯をもう一度思い起こして欲しいものです。
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玄海原発の重大事故対策、規制委「一部修正を」
読売新聞 2013年8月15日
 原子力規制委員会は15日、新規制基準を踏まえた原子力発電所の安全対策を審査する第9回会合を開いた。
 九州電力玄海原発3、4号機(佐賀県)の重大事故対策の一部が、新基準を満たしていないとして、修正を求めた。
 玄海原発では、炉心損傷が起きて燃料が溶け落ちた場合に備え、事故後に原子炉圧力容器の下に水を張ることにしている。新基準では、水位などの情報を把握できるように求めているが、九電は水位計を設置していなかった。
 また、複数必要な炉心損傷対策に使うポンプについても、ポンプを動かすのに必要な電気関連の機器を個別に用意していなかった。
 一方、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)については、炉心損傷対策を確認した。他の原発よりも審査が先行している。

泊原発は「準備不足」、規制委が自然災害対策で指摘 
日経新聞 2013年7月23日
 原子力規制委員会は23日、新しい基準での原子力発電所の安全審査の2回目の会合を開いた。再稼働に向けて北海道電力など4社が申請した5原発の論点を提示。北電の泊原発(北海道)には委員から「準備不足」と厳しい指摘も出た。原発の再稼働に向けた課題の多さが浮き彫りになった。

 規制委の更田豊志委員は会合で「泊1、2号機は明らかに準備不足。審査に入れる状況にない」と北電の申請内容の不備を指摘した。北電が原子炉のタイプの異なる泊3号機のデータを使って1、2号機の重大事故対策の申請書を作ったことを問題視。再提出までは審査を保留する考えを示した。北電は会合後、8月上旬をメドに資料を出し直す方針を表明した。
 北電は3号機の再稼働を優先させたい考えで、1~2号機の準備は後回しにしてきた面もある。ただ、更田委員は3号機も「いくつか準備不足と言わざるを得ない」と発言。北電は今冬までの3号機の再稼働を目指してきたが、審査が長期化する可能性も出てきた。

 大飯3、4号機(福井県)と高浜3、4号機(同)の安全審査を申請している関西電力にも、厳しい意見が相次いだ。
 規制委は地震や津波の想定をより大きく見積もるよう関電に要求。これに対し、関電は「我々の考え方を説明したい」と譲らなかった。規制委は、敷地内の断層調査が終わるまで原子炉の審査に入らない方針を決めていた大飯原発に続き、高浜原発も地震・津波の評価が終わるまでは原子炉の審査には入らない方針。高浜原発の再稼働も遅れそうだ。

 また四国電力の伊方3号機(愛媛県)九州電力の川内1、2号機(鹿児島県)にも、地震や津波の想定を再評価するよう指示した。
 25日の次回会合で、規制委は問題が比較的少ない伊方3号機、川内1、2号機、泊3号機に限って重大事故対策を先行審査する方針だ。また12日に安全審査を申請した九電の玄海3、4号機(佐賀県)についても5原発と同様の論点を示す。高浜など審査が難航している原発と、順調な原発との格差も次第に表面化してきた。