2013年8月22日木曜日

福島県民健康管理調査は福島医大主導を転換

 福島県民健康管理調査検討委員会は20日、福島医大の甲状腺検査の方法や評価の仕方が正しいのかを議論するため、新たに「甲状腺検査評価部会」を設置することを決めました。
 
 これまでの検討委の議論では、甲状腺がんの患者数など統計的な議論にとどまり、常に甲状腺がんの発症と被曝との関係を否定する見解に傾いていました。また住民への説明会でも、被曝しても健康への心配はないとする説明が毎回が繰り返されたため、住民からも「被曝とは無関係という結論ありきの説明」という不満の声も多く上がっていました。

 新部会は個別の症例ごとに詳しく分析し、被曝との因果関係や長期的な健康への影響を検証するということです。
 組織を変えることで果たして実効性が上がるのか、注目されるところです。
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福島医大主導から転換 新たに甲状腺検証部会設置へ
福島民友ニュース 2013年8月21日
 県民健康管理調査検討委員会は20日、福島市で本年度2回目の会合を開き、福島医大の甲状腺検査の方法や評価の仕方が正しいのかを議論するため、新たに「甲状腺検査評価部会」を設置することを決めた。検査が進むにつれ甲状腺がんと診断される人数が増えており、個別の症例ごとに詳しく分析、福島第1原発事故との因果関係や長期的な健康影響を検証する。客観的な分析が進むのか、実効性が問われる。

 これまでの検討委の議論では、甲状腺がんの患者数など統計的な議論にとどまっており、新部会は個別の症例にまで踏み込んで因果関係を分析する。検査を担う福島医大の役割は検査結果の情報提供だけにとどめて運営から切り離し、新部会を検証に特化させる。新部会には検討委メンバーから甲状腺や疫学の専門家、外部の有識者らが参加。次回検討委が予定される11月中旬までに初会合を開き、来年夏をめどに一定の見解をまとめる方向だ。