2013年8月15日木曜日

山本太郎氏出演の反原発映画が公開の運びに

 原発問題を扱っていることから、公開劇場がなかなか決まらなかった山本太郎の出演映画「朝日のあたる家」(太田隆文監督)が、愛知県の3劇場に続き、東京、大阪、福岡などでも公開される運びになりました。

 「朝日のあたる家」は、福島の東電原発事故でそれまでの平和な家族生活を破壊された被災者一家の姿を描いたもので、6ロケ地となった静岡県湖西市で行われ完成披露上映会には、2日間で3,000人が参加しました。
 当然全国的にも評判を呼ぶ作品の筈でしたが、その後7月末の段階でも日本各地の映画館から上映拒否が続いていました。原発推進という国策に反するものは認めない、という締め付けが芸術の世界にまで及んでいるとは、まことに驚くほかはありません。

 大手映画館チェーン上映拒否はある程度予想はされたものの、期待していた原発ドキュメンタリーを上映する独立系の映画館からも軒並み拒否が続きました。
 そこで全国の有志がツィッターなどで、上映を求める署名活動を呼びかけた結果、ようやく全国に展開できそうな曙光が見えてきました。

 それにしても原発推進派のもつ社会支配力は恐るべきものです。
 2008年10月に、京大の「熊取6人衆」を特集した大阪毎日放送の「なぜ警告を続けるのか〜京大原子炉実験所・”異端”の研究者たち〜」(約50分)が放映されたときにも、関西電力はその後長期間に渡り大阪毎日放送への広告を停止し、広告代理店のメンバーが系列の放送局を回って締め付けて、結局同番組の再放送を出来なくさせました
   ※ユーチューブ http://www.youtube.com/watch?v=z6ioBm6aAS0 で見ること
       が出来ます
 
 5年前のそうした体制は、福島原発事故を経た今日でも全く変わることなく生きているわけです。

 脱原発を叫んで参議院議員に見事当選した山本太郎氏への、「週間新潮」をはじめとするメディアによるバッシング運動も全く同根のものです。
 
 Live door ニュースと映画.com ニュースを紹介します。
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山本太郎が初出演した反原発映画 東京での公開が決定!
Live door ニュース 2013年8月14日
 反原発活動で知られ、先の参院選で無所属の新人として当選した山本太郎が、初めて原発をテーマにした映画に出演を果たした『朝日のあたる家』の東京公開が決定した。上映場所は渋谷のアップリンクとなり、9月28日に公開を迎える。

 福島第一原子力発電所の事故をモチーフに、巨大地震による原発事故を機にバラバラになっていくある家族の絆と愛、そして地元への思いを描く本作。山本は、一家を心配して沖縄から駆け付ける主人公の伯父を演じる。
 私生活において原発反対を訴えているだけに「作品などで表現する必要はないと思っていた」という山本だが、本作については「事実を知ることができていない人たちも、もしかしたらこの作品を通して原発事故の悲惨さが疑似体験できるのではないか」との思いから出演を決意した。

 今年6月には、ロケ地となった静岡県湖西市で完成披露上映会が行われ、2日間で3,000人を動員。舞台あいさつで山本は、「これが一刻も早く、静岡の皆さんに観ていただいて、その他の地域の皆さんに観てもらえて、同じことを繰り返してはいけないよという共通の認識になればいいなと思います」と語っていたが、原発を扱った作品ということもあってか、なかなか東京での上映には結びつかなかった。
 それを知った全国の有志が、ツイッターなどを通じて、上映を求める署名活動への呼び掛けを展開。それに呼応するように、9月14日から愛知県のシネコンチェーン「コロナシネマワールド」での公開が決定。さらに大阪のシアターセブンにおける上映も決定するなど、活動が拡大しているところで、満を持しての東京公開決定となった。(編集部・入倉功一)

山本太郎出演の原発映画 東京、大阪などでも公開決定
映画.com ニュース 2013年8月14日
 原発問題を扱っていることから、公開劇場がなかなか決まらなかった山本太郎の出演作「朝日のあたる家」(太田隆文監督)が、愛知県の3劇場に続き、東京、大阪、福岡などでも公開されることがわかった。

 「脚本を読んで、テレビ、新聞などのマスコミ、メディアのスポンサーへの気遣い偏向報道で事実を知ることができていない人たちにも、もしかしたらこの作品を通して原発事故の悲惨さが疑似体験できるのではないか、と思いました」と山本が語る本作は、全国の有志たちによるTwitterなどで公開を求める署名活動により、9月に愛知県内のコロナシネマワールド3劇場での公開が決定。その反響を受けて東京・渋谷アップリンク、大阪シアターセブンなど大都市の劇場のほか京都、福岡、岐阜、新潟、石川、福井、青森でも公開が決まった。

 自然に囲まれた美しい町に住む平田一家。大学生の長女あかね(平沢いずみ)は、都会での一人暮らしを夢見ていた。そんな時に大地震が起き、原子力発電所が爆発、福島の事故と同じ事態に直面し、あかねら平田一家も悲しみの渦に巻き込まれて行くという物語。山本のほか、いしだ壱成、藤波心らが共演する。

東京公開は渋谷アップリンクで9月28日から、そのほか各地公開日は
公式HP http://asahinoataruie.jp/ で告知。