2013年9月1日日曜日

原発・放射能ニュース 2013.9.01~05

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9.05

タンクの汚染水が地下水に到達か (NHK)
 (6日「タンクの汚染水が地下水に到達か」本文記事参照)

汚染水対策を疑問視 米紙NYタイムズ 東京新聞
 (6日「国は当事者としての責任を果たせ」本文記事参照)
 
 
規制委、放射線計測の指導強化 東電を批判 (東京新聞) 原子力規制委員会は5日、定例会合を開き、東京電力福島第1原発の地上タンクからの高濃度汚染水漏えいに関し、放射線の計測に専門的な知識を持つ人材が現場で東電を指導するなど、事務局の原子力規制庁の体制を強化することを決めた。
 規制委は、東電の不正確な放射線計測や説明が誤解を招いていると批判。人材は既に採用しており、5日にも現地入りして、計測手法のほか、敷地内の汚染マップ作成について助言するという。
 規制委は、東電の計測結果に関し、性質が異なるガンマ線とベータ線を区別せずに公表していたことなどを問題視し、改善を求めていた。 (共同)

海側遮水壁来年9月運用 汚染水対策 (福島民報)
 東京電力福島第一原発の汚染水対策で、政府は海洋流出を防ぐため東電が整備する海側遮水壁の運用を平成26年9月に始め、同時期に建屋周辺のサブドレン(井戸)からの地下水くみ上げを開始する見通しを示した。4日、汚染水対策のスケジュールをまとめた。ただ、対策を実行するには現場の高い放射線量や技術者不足などが課題となり、計画通りに進められるかは不透明だ。
 政府、東電の汚染水対策の概要は【図】の通り。経産省の担当者が4日、自民党の資源・エネルギー戦略調査会と経済産業部会の合同会議で示した。
 スケジュールでは、基本方針で掲げた(1)井戸による地下水くみ上げ(2)海側遮水壁の設置(3)凍土遮水壁の設置(4)汚染水浄化設備の高性能化-の4つの抜本対策を26年度中に実施するとしている。
 
イノシシ肉から基準超セシウム 石岡 (茨城新聞)
(茨城)県は4日、石岡市内で捕獲され、同市内の加工施設・朝日里山学校で処理された2頭のイノシシ肉の放射性物質を検査した結果、このうち1頭から基準(1キログラム当たり100ベクレル)を超える同120ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。基準を超えた肉は全て廃棄される。残り1頭は同15ベクレルだった。
 県によると、イノシシの検査で基準を超えたのは、基準が同100ベクレルになった2012年4月1日以降2頭目。

海間近でセシウム高濃度=くみ上げ地点より港側-福島第1 (時事通信)
 東京電力福島第1原発で放射能に汚染された地下水が海に流出している問題で、東電は4日、1号機と2号機の取水口の間に掘った観測用井戸で3日に採取した水から、1リットル当たり550ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。この井戸は海から2メートルの護岸にあり、専用港内の海水のセシウム濃度に比べ7~15倍の高さという。東電は「様子を見ていきたい」と話している。
 東電によると、この井戸は汚染された地下水のくみ上げ作業をしている場所よりも、さらに海に近い。地下水が海に出ないよう薬液で土壌を固めた場所よりも海側で、海水が混じっている可能性もある。
 付近の海水と比べると、ストロンチウムなどのベータ線を出す放射性物質濃度は1リットル当たり470ベクレルでほぼ同じだった。だが、セシウム134は同170ベクレル、セシウム137も同380ベクレルで、いずれも海水より大幅に高い値を示した。

福島汚染水:建屋に山側から地下水流入 初めて特定 (毎日新聞)
 東京電力福島第1原発の汚染水問題で、東電は4日、1号機タービン建屋などに、山側から地下水が流れ込んでいる場所を初めて特定したと発表した。
 地下水は、外部から建屋内にケーブルを引き込むための穴付近などを通じて、1号機タービン建屋などの建屋内に流入していた。建屋内の穴近くにカメラを設置して調査したところ、水の流入が確認された。
 同原発1〜4号機の建屋には、山側から地下水が1日に400トン流入し、溶融燃料に触れて汚染水を増やしている。今回映像で確認したのは、その一部と考えられる。
 東電は、その他の流入状況などを調べ、止水方法を検討するという。【藤野基文】

9.03

2200ミリSvの最高値検出 第1原発タンク再計測で (東京新聞)
 福島第1原発の地上タンクから高濃度汚染水が漏れた問題で、東京電力は3日、これまで高い放射線量が計測されていた「H3」と呼ばれるタンク群の2基を再計測したところ、底部表面で最大毎時2200ミリシーベルトだったと発表した。一連のタンク漏えいで計測された値では最も高い。
 タンク表面から5センチで計測した。ほとんどはベータ線で、透過力が弱いためアルミ箔でも遮蔽できる。透過力が強いガンマ線はごくわずか。50センチ離れると線量は40ミリシーベルトに低下した。
 東電は「距離を取ることで影響は格段に低くなり、作業員の被ばくは抑えることができる」としている。 (共同)

東電、費用公表に難色 「四方遮水壁 1000億円規模」 (東京新聞)
汚染水漏れ 東電社長らを告発 公害処罰法違反疑い (東京新聞)
汚染水、公害処罰法に違反 東電社長ら刑事告発へ 福島県民 (東京新聞)
 (4日「東電社長 刑事告発へ」本文記事参照)

東通原発で断層調査始まる 規制委、2回目 (東京新聞)
 原子力規制委員会の有識者調査団は3日、東北電力東通原発(青森県)で敷地内断層の現地調査を始めた。4日までの日程で、東北電による追加調査の現状を確認する。現地調査は昨年12月に続き2回目。
 敷地内を縦横に走る断層について調査団は、横ずれを起こした痕跡を確認した「F―3」断層や、ずれによるとみられる不自然な地形の高まりを伴う「F―9」断層などを中心に、多くは活動性があるとの見解を既に示している。
 その上で、データ不足として非常用冷却水の取水路や原子炉建屋の直下にある小断層「f―1」「f―2」の追加調査を東北電に要請した。(共同)

福島第一の遮水壁、国が建設費 320億円負担へ (朝日新聞)
 東京電力福島第一原発の汚染水事故をめぐり、茂木敏充経済産業相は2日夜、原発施設への地下水流入を防ぐ「遮水壁」の建設費用について、全額国が負担する考えを示した。BSフジのテレビ番組で語った。汚染水から放射性物質を取り除く装置(ALPS)の改良費用も国が持つ方針だ。 
 政府関係者によると、遮水壁に320億円、ALPS改良に150億円の計470億円を投じる。うち今年度予算の予備費から計210億円を出して対策を前倒しする。遮水壁の建設費用は当初、一部を「研究開発費」として来年度予算に計上する方向だった。 
 安倍政権が3日、原子力災害対策本部を開いてまとめる対応策に、これらを盛り込む。 

タンクまた高線量 福島第一 水漏れ疑い5カ所目 (東京新聞)
 東京電力福島第一原発の原子炉を冷やした後に放射性セシウムを除去した処理水をためるタンクの水漏れ問題で、東電は二日、新たに一カ所で高い放射線量が確認されたと発表した。これで、八月十九日に三百トンの漏れが見つかったタンクとは別に、水漏れが疑われるタンクは五カ所目になった。 
 東電によると、二日に作業員がパトロールをしたところ、水漏れが起きたタンクの南側の区域で、一基のタンクの底部の鋼板の接ぎ目の表面で、放射性ストロンチウムなどが発するベータ線毎時一〇〇ミリシーベルト以上が確認された。
 線量計は振り切っており、実際の線量はもっと高い可能性が高いが、ベータ線は汚染源から離れると線量は急減し、遮へいも比較的容易。放射性セシウムよりは、作業員の外部被ばくの危険性は低い。処理水が漏れた痕跡はなかった。
 東電は三日、高い線量も計測できる線量計でタンク周辺をさらに調べる。

大飯原発「活断層ではない」で一致 (NHK)
大飯原発:再稼働なお不透明 地下構造の調査甘く (毎日新聞)
 (3日「大飯原発活断層でない 規制委専門家が一致」本文記事参照)

9.02

福島第1原発:事前の対策に不備 原子力学会が最終報告案  (毎日新聞)
 (3日「福島原発事故は事前の対策に不備によると原子力学会」本文記事参照)

福島原発事故賠償 未請求者情報提供要請 東電「応じられない」 (河北新報)
 福島第1原発事故で、福島県浪江町など避難区域の12市町村が、東京電力への損害賠償請求を促す目的で同社の持つ未請求者情報の提供を求めたのに対し、同社が個人情報保護法を根拠に応じていないことが分かった。未請求者は現時点で約1万人。市町村は未請求者を特定して請求を働き掛けたい考えだが、同社の協力なしでは難しく、請求権を行使せずに埋もれる避難者が続出する可能性がある。
 東電によると、損害賠償請求権を持つ避難者は約16万5000人で、うち6%に当たる約1万人がまだ請求手続きをしていない。請求権は早くて来年3月に時効を迎える。自分が請求権を持っていることを自覚していない避難者も多く、請求しないまま権利を失う人が相当程度出る可能性がある。

除染終了 報告来ない 「家の線量は?」戸惑う住民 (東京新聞)
 (2日「除染終了の報告も大遅れ」本文記事参照)

福島第1・汚染水:タンク配管の水滴から3億ベクレル検出  (毎日新聞
 東京電力福島第1原発の「H5」エリアにある汚染水をためるタンクの配管下部で毎時230ミリシーベルトの高い放射線量が検出された問題で、東電は1日、配管に付いていた水滴から1リットル当たり3億ベクレルを検出したと発表した。東電は「汚染水が漏れたと考えられる」と説明した。この配管はタンクとタンクをつないでいる。タンクと配管との接続部分から、90秒ごとに1滴ずつが漏れているのが8月31日に分かり、タンク側の弁を閉めた。【渡辺諒】

9.01

福島第1原発:汚染水問題 バイパス井戸から900ベクレル (毎日新聞)
東京電力福島第1原発でタンクから高濃度の汚染水300トンが漏れた問題で、東電は31日、タンクの海側にある地下水バイパス用の井戸から1リットル当たり最大900ベクレルのトリチウム(三重水素)を検出したと発表した。今回のタンクからの汚染水漏れとの関連を調べている。
 福島原発では地下水は山側から海側に向かって流れている。汚染水が漏れたタンクから海側約100メートルにある地下水バイパス用の井戸2カ所を調査した結果、1リットル当たり300〜900ベクレルのトリチウムが検出された。
 汚染水は地下水が原子炉建屋に流入して発生している。地下水バイパスでは、流入前に井戸をくみ上げることで汚染水の発生を抑制することを目指している。【渡辺諒】

【原発汚染水】タンク周辺 最大1800ミリシーベルト 配管からも漏洩か (産経新聞)
 (1日「地上タンク 配管からも高濃度廃液が漏洩」本文記事参照)