2013年12月12日木曜日

原発・放射能ニュース 2013.12.11~15

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12.15
 
中間貯蔵受け入れ国要請 3町長、慎重な姿勢 (河北新報)
 福島第1原発事故で福島県双葉、大熊、楢葉の3町長は14日、除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設の建設を国から要請された。いずれも受け入れに慎重な姿勢を保ちながらも、最終処分場の県外設置を法制化する国の約束には一定の評価を示した。
 双葉町の伊沢史朗町長は「受け入れの可否はすぐには決められない。町民と町議会に話を聞いて方向性を示したい」と態度を保留した。「施設候補地の地権者には東京電力の賠償とは別に手厚く補償することを検討すべきだ」と注文も付けた。
 「国が責任を持って県外に最終処分場を造ることの法制化を表明したのは重い」と話すのは大熊町の渡辺利綱町長。建設受け入れについては「町民の理解が最優先だ」と述べるにとどめた。来年1月にも町民説明会を開くという。
 楢葉町の松本幸英町長は「最終処分場の法制化は当然だ。施設の具体的な中身がまだ見えないので、国は町民と議会に詳細な説明をしてほしい」と説明責任を求めた。
 富岡町は比較的放射性物質濃度の低い放射性廃棄物を持ち込む管理型処分場の運用を要請された。宮本皓一町長は「双葉郡の復興にとって重要な施設だと認識している。地域のグランドデザインを考えながら、県と双葉郡全体で検討しなければならない」と語った。
 
宮城のスギ林、土壌セシウム上昇 影響長引く恐れ (東京新聞)
 東京電力福島第1原発事故により放射性物質に汚染された宮城県のスギ林で、落ち葉層と土壌の放射性セシウム濃度が時間の経過とともにいずれも上昇していることが15日、県の調査で分かった。葉が落ちてセシウムが土壌に浸透したとみられる。土壌を広く取り除くのは難しく、林業や林産物栽培への影響が長引く恐れがある。
 調査は同県丸森町、石巻市で実施。丸森町で12年6月に採取した10検体では、地下0~10センチの土壌の場合、平均セシウム濃度が1キログラム当たり721ベクレルで、13年6月には3225ベクレルに上昇。 (共同)
 
12.14
 
福島第1原発周囲を国有化へ 中間貯蔵施設で同意要請 (東京新聞) 
 東京電力福島第1原発事故に伴う除染で発生した大量の汚染廃棄物などを長期保管する中間貯蔵施設をめぐり、石原伸晃環境相と根本匠復興相は14日、福島市を訪れて佐藤雄平県知事と地元4町長と会談、第1原発の周囲など約19平方キロを国有化する計画を説明し、受け入れを要請した。
 石原環境相らは福島側が施設受け入れに同意すれば、貯蔵開始後30年以内の県外での最終処分を法制化することを約束した。
 石原氏は「施設は福島の復興に不可欠。地元には大きな負担をかけるが、なるべく早く受け入れてほしい」と要請した。 (共同)
 
12.13
 
海側井戸で180万ベクレル 福島第1原発、上昇続く (東京新聞)
 東京電力は13日、福島第1原発の海側敷地にある観測用井戸の水から、ストロンチウム90などのベータ線を出す放射性物質が、過去最高値となる1リットル当たり180万ベクレル検出されたと発表した。
 水は12日に採取した。5日採取の水から140万ベクレル、9日採取では150万ベクレルを検出しており、上昇傾向が続いている。
 井戸は2号機の東側で、2011年の事故直後に極めて高濃度の汚染水が漏れたトレンチ(電源ケーブルなどが通る地下道)の近くにある。(共同)
 
3号機事故「早期に冷却機能低下」 (NHK)
おととしの福島第一原子力発電所の事故で、東京電力はメルトダウンした3号機では、重要な冷却装置の機能が早い段階で低下したうえに、その後の消防車による注水も配管の抜け道から漏れた可能性が高く、十分な冷却が行われなかったとする検証結果をまとめました。
これらの冷却の問題はメルトダウンにつながったとみられ、東京電力は検証結果を公表することにしています。
 
12.12
 
原発違法労働で是正勧告 10時間超東芝など18社に 福島第一 (東京新聞)
 (13日「労基署が原発違法労働で是正勧告」本文記事参照)
 
福島第1原発 別の排水溝からも汚染水 直接、外洋に流出か (しんぶん赤旗)
 (13日「別の排水溝からも汚染水 直接外洋に流出」本文記事参照)
 
シカとイノシシ 基準超セシウム 那須塩原など (東京新聞)
  (栃木)県は十一日、有害鳥獣駆除のため那須塩原、塩谷両市町で捕獲した野生のシカと、鹿沼、日光両市で捕獲した野生のイノシシから、一般食品の放射性物質の基準値(一キログラム当たり一〇〇ベクレル)を超える放射性セシウムを検出したと発表した。
 県自然環境課によると、今月十日に各市町の二十一検体を調べ、シカは最大一五〇ベクレル、イノシシは最大二四〇ベクレルだった。県内の野生鳥獣は二〇一一年十二月に国から出荷制限の指示を受けており、解除されていない。
 
12.11
 
5、6号機も廃炉、地元に説明へ 東電、福島第1原発で (東京新聞)
 東京電力が福島第1原発5、6号機を廃炉にすることを来週の取締役会で決議し、国に届け出る方向で最終調整していることが10日、分かった。今週中にも地元の福島県双葉町と大熊町に説明し、了解を得たい考え。その後、福島県にも説明した上で手続きに入る。
 炉心溶融(メルトダウン)や原子炉建屋の水素爆発が起きた1~4号機は昨年4月に廃炉が決まった。5、6号機の廃炉により福島第1は発電施設でなくなり、国内の原発は48基となる。(共同)
 
装置にネズミ侵入か 第1原発、また開閉所建屋で誤警報 福島民友ニュース)
 東京電力は10日、福島第1原発の外部電源を制御する装置などが入った「開閉所補助建屋」で誤警報が発生したと発表した。警報を制御する装置内にネズミとみられる小動物が侵入したことが原因とみられる。電力供給に問題はなかった。
  東電によると、9日午後4時30分ごろ、免震重要棟で設備の異常を示す警報が鳴った。開閉所を確認したところ、警報を制御する装置内にネズミのものとみられるふんと尿の跡が見つかった。装置とケーブル接合部には、約2センチ四方の隙間が開いていた。
  同建屋では11月26日にも他の装置とケーブルの接合部の隙間からネズミが侵入し、誤警報が鳴った。その後、東電は今回警報が鳴った装置とケーブルの隙間についてもシール材で埋めたが、小動物に食い破られた形跡があったという。東電は「より効果的な侵入防止措置を講じる」としている。
 
ALPS本格運転、来年4月以降 第1原発の汚染水処理設備 (東京新聞)
 (12日「福島原発 ALPS本格運転、来年4月以降に」本文記事参照)
 
福島第1原発・海側の井戸で150万ベクレル検出 (福島民友ニュース)
 (12日「福島原発 ALPS本格運転、来年4月以降に」本文記事参照)
 
福島第1 汚染地下水くみ上げ再開 放射能濃度が急上昇 (河北新報)
 福島第1原発の地上タンクから約300トンの汚染水が漏れた問題で、東京電力は10日、試験的に行った地下水のくみ上げを再開した。2日のくみ上げ停止後、地下水の放射能濃度が急上昇したため。
 くみ上げ地点は汚染水が漏れたタンクの25メートル北側。最初の試験くみ上げは地下水汚染の低減を目的に11月26日から行い、計9.8トンくみ上げた。
 効果はすぐに表れ、そばの観測井戸の地下水で測ったトリチウムの濃度は1リットル当たり47万ベクレルから150分の1の3200ベクレル(2日)に、全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)は9万3000ベクレルから16分の1の5800ベクレル(11月30日)に、それぞれ下がった=グラフ=。