2014年2月8日土曜日

福島原発 井戸水放射能誤測定 続報

 7日付の記事「海側井戸で7月に約1000万ベクレル それを90万ベクレルと」に関連して、その後、測定を誤ったのは、高濃度の場合には純水で希釈して適切な範囲内になるように調整してから測定器にかけるべきであったのに、それをしないで直に計器にかけたために間違った値が計測されたということで、計器の狂いによるものではないということが分かりました。
 
 東電は大量のデータを処理するためにそのような方法を取ったということですが、その誤差は1桁(測定値は10分の1以下)もあったわけで、仮に東電の説明のとおりであったとしても果たしてそれだけ誤差が拡大するものなのか、俄かには信じられない話です。
 
 こと分析においては、どんなに小さな会社であってもそのようなずさんな方法は行わないもので、いいようのないほどにお粗末な話です。
 
 普通の会社であれば、品質管理上の大問題として責任を問われる問題です。
 海側の井戸水=地下水は、東電は必死に誤魔化そうとしていますが、実質的には工場排水に当たるものであり、そのようなずさんな水質管理(測定)は排水規制法上も許されません。
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高濃度汚染水のデータ、低く測定された可能性
 TBS NEWS 2014年2月7日
 東京電力は、福島第一原発で事故発生から去年10月までに発表された高濃度の汚染水のデータが実際の数値よりも低く測定され、誤りだった可能性があると発表しました。
 
  東京電力の説明によりますと、放射線の計測器は、1リットルあたり数十万ベクレルなどの高い濃度の水の場合、測定しきれずに実際よりも低い数値を出すことがあります。これを避けるため、濃度が高い場合は水で薄めて測定し、数値を補正する方法が採られます。
 
 東京電力は、去年10月に、濃度が高い場合は水で薄める手順を社内で定めましたが、それ以前は、大量のデータを速く処理する必要があったため、水で薄める手順を省いていたということです。
 
 事故の発生から去年10月まで、高濃度である原子炉建屋やタービン建屋にたまった汚染水やタンクから漏れた汚染水などに含まれるベータ線を出す放射性物質の数値が、一部、実際よりも低く発表されていた可能性があり、東京電力は今後、過去の水を再分析するとしています。
 
 東京電力は6日、観測用の井戸で去年7月に採取した水からストロンチウム90が、過去最高の1リットル当たり500万ベクレルを検出したと発表。これにともない、ベータ線を出す放射性物質の数値も、当初発表した1リットル当たり90万ベクレルから1千万ベクレル相当だった可能性があると修正しています。