2014年4月2日水曜日

東通村 原発避難にバス80台が必要

 東北電力東通原発を持つ青森県東通村は31日、原発事故を想定した住民避難計画を策定しました
 
 東通村は全住民7143人のうち、原発5キロ圏内即時避難する区域(PAZ)内は3069人避難対策が必要な5~30キロ圏域(UPZ)は4074人で、村内を27の地区に分け個別に計画を定めました。
 避難自家用車で行うことを基本として、避難時に支援が必要となる住民向けにはバスを用意します。
 
 問題はそのバスで、バスの必要台数は65歳以上の高齢者数、在宅の要介護者数などから80台が必要になるのですが、村内と周辺市町村で確保できる台数には限りがあり、災害時に確実に確保できる見通しは立っていませんバスの運転手についても同様です。
 
 市町村で住民避難計画を策定したとされる場合でも、その実効性が確認されていないものがあることを、国は十分に認識して対策を進める必要があります
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原発避難、バス80台必要 青森・東通村計画策定
  河北新報 2014年4月1日
 青森県東通村は31日、東北電力東通原発での事故を想定した住民避難計画を策定した。自家用車での避難を基本に、避難時に支援が必要となる住民向けにはバスを用意する。バスの必要台数は80台を目安とした。
 
 避難計画は全住民7143人(2013年3月末現在)が対象。原発5キロ圏内の事故時に即時避難する区域(PAZ)内は3069人、避難対策が必要な5~30キロ圏域(UPZ)は4074人。村内を27の地区に分け、個別に計画を定めた。
 避難経路は東通原発を境に南北で設定。南側の2地区に住む約2000人は国道338号線を南下、北側の住民は同国道や県道を使ってむつ市に向かい、国道279号を通って避難する。
 避難先となる青森市では体育施設や学校など9カ所を地区別の避難先として挙げた。災害発生時にはこれらの施設に避難者が集中する可能性もあり、調整が必要となる。
 バス避難に関しては、村内の集会所や学校など34カ所を一時集合場所に指定した。海抜が低い地区では津波警報が出された場合を想定し、代替の集合場所も決めた。
 バスの必要台数は65歳以上の高齢者数、在宅の要介護者数などから算出した。村内と周辺市町村で確保できる台数には限りがあり、災害時に確実に確保できる見通しは立っていない
 住民には広報紙で概要を知らせる。パンフレットを作製して全戸配布することも検討する。
 村原子力対策課は「計画を骨格にして、今後肉付けを進める。国や県と連携してより実効性のある計画にしたい」と話した。