2014年6月21日土曜日

8月漏洩の汚染水は4億1千万ベクレル/Lと修正

 東電は20日、福島原発で昨年8月に約300トンの漏洩判明した地上タンクの汚染水濃度は、ストロンチウム90などベータ線ベースで、4億1千万ベクレル/リットルだったと上方修正しました。
 正に忘れたころの修正ですが、これにより漏洩した総量は123兆ベクレルとなります。
 
 因みに、福島原発から大気中に放出された放射性物質セシウム134及び137は、事故時に2京ベクレル(2兆ベクレルの1万倍)、その後1日あたり2.4兆ベクレル(継続的放出)、また海洋への放出量は、事故時に7100兆ベクレル、その後1日あたり最大200億ベクレル(継続的放出)とみられています。
 これらの数値は昨年10月段階のものですが、現在も別に改善されていません。
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汚染水濃度は4億1千万ベクレル 東電、タンク漏えいで修正
産経新聞 2014年6月20日
 東京電力は20日、福島第1原発で昨年8月に判明した地上タンクからの汚染水漏洩(ろうえい)で、タンク内の水のストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質濃度を再分析した結果、1リットル当たり4億1千万ベクレルだったと上方修正した。
 
 昨年8月に漏洩が判明した当初は2億ベクレルとしていたが、ベータ線を出す放射性物質の濃度を過小評価した可能性が高く、再分析した。
 
 「H4」と呼ばれる地上タンク群から漏洩した汚染水は約300トンで、一部が外洋(原発港湾外)に流出。国際的な事故評価尺度(INES)で8段階の下から4番目に当たる「レベル3(重大な異常事象)」とされた。
 
 
今も毎時1000万ベクレル 大気中に放出続く
財経新聞 2013年10月8日
 東京電力福島第一原発事故に伴い大気中に放出された放射性物質は「セシウムの134、137を合わせて2万兆ベクレル=2京ベクレルになるとみている」と東電の廣瀬直己社長が7日の閉会中審査の参議院経済産業委員会で語った。
 
 廣瀬社長は「現在も毎時1000万ベクレルの追加的放出がある」と大気汚染が継続的に続いているという深刻な状況にあることを示した。
 
 また、海洋への放射性物質の放出について「当初は7100兆ベクレル放出されたとみている。その後、地下水の汚染などにより、最大で1日あたり最大200億ベクレルのセシウムが放出されているとみている」と述べた。
 
 日本共産党の倉林明子参議院議員の質問に答えた。また、田中俊一原子力規制委員長は「これ以上、海洋への汚染が広がらないようにするのが我々の役目だと思っている」と答えた。茂木敏充経済産業大臣は「海を汚さないため、万全の対策をとっていきたい」とした。
 
 政府側は地下水バイパスの水処理については地下水を原子炉建屋に近づけないための策として地下水バイパスで汲み上げた水を貯水タンクに一次貯留し、水質の安全性を確認できたものを海に放出すると説明。またサブドレインによって汲み上げた水は基準値以下の水の扱いについて専門家の知見も活用して検討中とした。トリチウム水についての対策では現時点では大量にトリチウム水を処理する技術は見つかっていないが、内外の英知を結集すべく技術提案を求めているとした。またトリチウムの分離技術や長期安定貯蔵方法などについても提案を募っているなどを説明し「海への安易な放出は行わない」とした。(編集担当:森高龍二)