2014年8月12日火曜日

福島原発 汚染地下水の浄化排水設備の建設を申請

 東電は、福島原発汚染水を減らす対策として、原発の建屋の周囲にある「サブドレン」と呼ばれる井戸からも地下水をくみ上げ、一定の基準まで浄化したうえで海に排水することを計画しています。
 これについて、地元の漁業関係者からは設備の建設自体については異論は出なかったとして、11日、東電は関連設備の建設認可を原子力規制委に申請しました。
 
 現在山側の、汚染される前の地下水をくみ上げて海に放出する「地下水バイパス」っていますが、汚染水の発生を抑制するという当初の目的が達成されていないため、この方法を追加するに至ったものです。
 
 汚染された地下水を浄化して海に放出するのは初めてのことですが、東電は汚染された地下水が直接海に流出している現在の状況が改善される」して、現在汚染された地下水が垂れ流し(沖合い10キロ辺りの海底から海水中に)になっていることを明らかにしました。
 
 建屋周囲の地下水の汚染レベルは、セシウム1リットル当たり3000ベクレルトリチウムが同9万6000ベクレルなどなので、それが日量700トン海に流出する場合の総量は、セシウム21億ベクレル/日、トリチウムは672億ベクレル/日となります。
 
 東電は、新方式の必要性を説明するに当たり、現在 如何に海を汚染し続けているかを結果的に、明らかにしたことになります。
 福島原発はいまも、とめどなく世界の海と空を大いに汚しつつあるわけです。
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汚染地下水の浄化排水 建設申請
NHK NEWS WEB 8月11日
東京電力は、福島第一原子力発電所で汚染された地下水をくみ上げ浄化したうえで海に排水する計画を巡り、排水管などの設備の建設を原子力規制委員会に申請しました。
地元の同意がなければ排水しないとしていますが、漁業関係者からは風評被害を懸念する声が相次いでいて、実際の運用を巡っては反発も予想されます。
 
東京電力は、福島第一原発で汚染された地下水が海に流出している対策として、ことし9月までに護岸沿いに「遮水壁」と呼ばれる鉄製の壁を作り、地下水をせき止めてくみ上げるとともに、原発の建屋の周囲にある「サブドレン」と呼ばれる井戸からも地下水をくみ上げ、一定の基準まで浄化したうえで海に排水する計画です。
 
この計画を巡り、東京電力は先週までに地元の漁業関係者に説明した結果、設備の建設自体については異論は出なかったとして、護岸沿いで地下水をくみ上げる設備や浄化した地下水を海に流す排水管について11日、原子力規制委員会に建設の認可を申請しました。
福島第一原発では、汚染される前の地下水をくみ上げて海に放出する「地下水バイパス」は行われていますが、汚染された地下水を浄化して海に放出することはこれまで行われていません。
東京電力は「汚染された地下水が直接海に流出している現在の状況が改善される」としたうえで、地元の同意がなければ排水はしないとしています。
これに対して漁業関係者からは風評被害などを懸念する声が相次いでいて、実際の運用を巡っては反発も予想されます。