2014年9月24日水曜日

避難者慰謝料、打ち切り時期再検討|賠償延長求め提訴 南相馬|1号機がれき来年12月撤去|女川再稼働 町民アンケート実施へ

 東京電力が福島第一原発事故の避難者約8万人に支払っている1人月10万円の慰謝料について、原賠審が、避難指示の解除から「1年を目安」と決めていた打ち切り時期再検討することになりました。最も早い地域田村市の都路地区の打ち切り時期が半年後に迫るなか、避難生活の現状を改めて調べたうえで、見直すかどうか判断します
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 福島原発から30キロ圏外で1人月10万円の精神的な損害賠償が2011年9月で打ち切られた南相馬市鹿島区の住民が、国と東電に賠償の延長を求める集団訴訟を起こすことが分かりました。賠償の打ち切り時期をめぐる訴訟は初めてということです。約10世帯1人月10万円を、同年10月から生活圏の放射線量が下がるまでの期間について求めます。
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 東電は来年12月にも福島第一原発1号機のがれき撤去作業を始める方針を明らかにしました。放射性物質の飛散防止剤を散布するほか、散水設備や防風シートを設置しモニタリング設備を増やすなど「慎重に安全第一に作業を進める」としていますが、放射性物質を含んだ粉じんの飛散を懸念する周辺市町村の理解を得られるかどうかは不透明です
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 東北電力女川原発2号機について原子力規制委安全審査を行っていることを受け、女川町議有志3人が22日、町内全世帯に再稼働の賛否を問うアンケートを実施すると発表しました。町内全世帯と東日本大震災で被災した町民が暮らす石巻市内の仮設住宅の計約2500世帯が対象で、再稼働の賛否と理由、規制委の新規制基準に対する評価や災害時の避難計画についての考えなどを聞きます。
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原発事故避難者への慰謝料、打ち切り時期再検討へ
朝日新聞 2014年9月23日
 東京電力が福島第一原発事故の避難者約8万人に支払っている1人月10万円の慰謝料について、国の審査会が、いったん決めた打ち切り時期の再検討に入る。昨年12月の指針では、避難指示の解除から「1年を目安」と決めていた。最も早い地域の打ち切り時期が半年後に迫り、避難生活の現状を改めて調べたうえで、見直すかどうか判断する。
 
 損害賠償制度を決める文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会は、昨年12月に打ち切り時期を決めた指針で「実際の(避難)状況を勘案して柔軟に判断していくことが適当」とも記した。慰謝料の目的には「故郷に長らく戻れなかったり、家族が離ればなれに暮らしたりして受ける精神的な苦痛」と「避難生活による経済的な負担を補うこと」も含まれている。早期解除が見込まれる地域の現地視察を踏まえ、年度内にも時期を見極める。
 原賠審はまず、国の避難指示が4月に初めて解除された福島県田村市の都路(みやこじ)地区や、10月1日の解除が決まっている川内村、来春にも解除が見込まれる楢葉町などを今月24日に訪れる。首長らと会い、避難生活でどれだけの損害が続いているのかの実態をつかみ、慰謝料の打ち切り時期が妥当かどうかを検討する。原賠審の活動再開は、昨年12月以来9カ月ぶりになる。
 
 
賠償延長求め提訴へ 10月末、南相馬の鹿島区住民ら
福島民友ニュース 2014年9月23日
 東京電力福島第1原発から30キロ圏外で1人月10万円の精神的な損害賠償が2011(平成23)年9月で打ち切られた南相馬市鹿島区の住民が、国と東電に賠償の延長を求める集団訴訟を10月29日にも地裁相馬支部に起こすことが22日、弁護団への取材で分かった。弁護団によると、賠償の打ち切り時期をめぐる訴訟は初めてという。
  同市は原発事故後、市民に避難を要請しており「地方公共団体が住民に一時避難を要請した区域」を賠償対象とする国の中間指針に基づき、同区の30キロ圏外の住民に賠償が支払われたが、11年9月で打ち切られた。
  弁護団によると、住民は1人月10万円を、同年10月から生活圏の放射線量が下がるまでの期間について求めるという。放射線量は、年間1ミリシーベルトを想定している。原告となる住民は賠償延長を求めて裁判外紛争解決手続き(ADR)を申し立てたが、不調に終わった約10世帯を見込んでいる。
 
 
来年12月撤去開始 第一原発1号機がれき カバー解体来月にも
福島民報 2014年9月23日
 東京電力は22日、来年12月にも福島第一原発1号機のがれき撤去作業を始める方針を明らかにした。ただ、作業の前段となる原子炉建屋カバーの解体に対して、放射性物質を含んだ粉じんの飛散を懸念する周辺市町村の理解を得られるかどうかは不透明だ。
 同日、いわき市で開かれた政府、東電による廃炉・汚染水対策現地調整会議で示した。東電は原子炉建屋カバーの解体で、放射性物質の飛散防止剤を散布するほか、散水設備や防風シートを設置して作業を進める。原子炉建屋の作業場や建屋周辺でモニタリング調査を行う。空間放射線量が大きく上昇した場合などは政府が情報を集約し、県や地元市町村、住民に速やかに情報提供するという。
 調整会議終了後、政府の原子力災害現地対策本部長を務める高木陽介経済産業副大臣は記者団に「慎重に安全第一に作業を進める」と述べた。
 福島第一原発では昨年8月、3号機のがれき撤去作業に伴い放射性物質を含んだ粉じんが飛散した。東電は1号機原子炉建屋カバーの解体工事を7月中に開始する予定だったが、粉じんが再度飛散することを懸念する周辺市町村との調整が難航し、作業は始まっていない。
 22日の廃炉・汚染水対策現地調整会議で、東電は1号機原子炉建屋カバーの解体を始める
 
 
女川原発再稼働問う 町民アンケート実施へ
 河北新報 2014年9月23日
 東北電力女川原発2号機(女川町、石巻市)について原子力規制委員会が再稼働の前提となる安全審査を行っていることを受け、女川町議有志3人が22日、町内全世帯に再稼働の賛否を問うアンケートを実施すると発表した。民意を明らかにするのが狙い。24日から調査票を配り、12月に結果を県と町に報告する。
 質問項目は、再稼働の賛否と理由、規制委の新規制基準に対する評価や災害時の避難計画についての考えなど。自由記述欄も設けた。
 町内全世帯と東日本大震災で被災した町民が暮らす石巻市内の仮設住宅の計約2500世帯を戸別訪問して協力を求め、郵送で返信してもらう。町外のみなし仮設住宅は除く。
 締め切りは11月末で、11月上旬に中間報告を行う。12月上旬に最終結果をまとめて県と町に伝え、全世帯にチラシなどで報告する。
 実施主体は共産党の高野博、阿部律子両町議と、無所属の阿部美紀子町議。石巻市役所で記者会見した高野町議は「福島第1原発事故を見ても分かるように原発とは共存できず、再稼働には同意できない」と訴えた。
 アンケートは中立的に行うと強調。「女川原発の再稼働をめぐり地元合意が問われることになるが、民意を反映してほしい。アンケートで町民の意思を明らかにしたい」と述べた。
 東北電力は女川2号機の2016年4月以降の再稼働を目指し、昨年12月に規制委に安全審査を申請した。