2015年2月1日日曜日

環境省塩谷町立入りを表明 最終処分場 住民は反発

 「指定廃棄物」の最終処分場問題で、環境省は30日、塩谷町の処分場候補地の面積を測るため、日に現地を訪れて確認すると発表しました。それに対して住民の反対同盟会は「候補地への立ち入りは認められない」とする抗議文を環境省に送付しました
 処分場計画の撤回を目指す反対同盟会は今月22日、環境省の候補地立ち入りを拒否する声明を発表し、その日から住民が候補地周辺で監視活動も続けてきました。多くの町民は「現地確認を拒否すると環境省側に伝えたばかり。あまりに一方的だ」と強く反発し、測量の当日は、候補地に通じる林道入り口付近で350人の住民による抗議活動と、沿道で反対アピールを行うことを決めました。
 政府は沖縄辺野古基地の建設では住民の反対運動を完全に無視して強引に工事を続けています。当日の成り行きが注目されます。
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最終処分場問題 来月2日に現地確認 環境省発表 住民が抗議文
東京新聞 2015年1月31日
 高濃度の放射性物質を含む「指定廃棄物」の最終処分場問題で、環境省は三十日、塩谷町上寺島の処分場候補地の面積を測るため、二月二日に現地を訪れて確認すると発表した。候補地選定から半年がたち、足踏み状態が続く計画を前進させようと、町への姿勢を強める国。一方、住民の反対同盟会は「候補地への立ち入りは認められない」とする抗議文を環境省に送付した。 (大野暢子)
 
 環境省の担当者は、昨年十一月に塩谷町から提出された質問状で「候補地面積が処分場建設に必要な二・八ヘクタールを満たしていない」と指摘されたことを挙げ、「疑問に応えるために現地で面積を再確認したい」と、測量に理解を求めた。
 一方、処分場計画の撤回を目指す反対同盟会は今月二十二日、環境省の候補地立ち入りを拒否する声明を発表。この日から、住民が候補地周辺で監視活動も続けてきた。
 
 環境省が現地確認をした場合、同盟会の反対を押し切る形となり、多くの町民は「現地確認を拒否すると環境省側に伝えたばかり。あまりに一方的だ」と強く反発。測量の当日は、多くの住民が現地に集まり、環境省職員の撤退を求めるという。
 塩谷町の担当者は「町としては測量阻止の矢面には立たないが、心情的には同盟会と同じだ」とし、同盟会をサポートする方針だ。
 また、塩谷町の医師ら十人による「塩谷町医師会・歯科医師会」の代表三人は三十日、県庁を訪問。指定廃棄物問題で、国と塩谷町の間に立つ福田富一知事の見解をただす質問状を、廃棄物対策課に提出した。
 処分場建設が環境や野生動物に与える影響や、建設計画の撤回を求める十七万人以上の署名が寄せられたことなどについて、知事の考えを問う内容。町医師会の尾形新一郎会長は、課の担当者に「知事には住民の健康のもととなる自然を守ってほしい」と要望した。
 尾形会長は提出後に会見し、環境省が候補地の現地確認を決めたことについて「現地確認に反対だという住民の思いを伝えていたのに、残念だ」と苦言を呈した。
 
 
350人で「阻止」へ 環境省立ち入り表明で反対同盟
下野新聞 2015年1月31日
 「みんなでスクラムを組めば(環境省の職員は)現地に入ることはできない」「押し問答が続いたら(住民の中に)興奮する人も出てくる。誰がどう抑えるか」-。
 
 環境省が塩谷町上寺島の指定廃棄物最終処分場候補地に現地確認に入ると公表した30日。塩谷町民指定廃棄物最終処分場反対同盟会は町内の事務所で緊急役員会を開き、対応を協議した。
 この中では同省職員の候補地立ち入りを阻止するため、2月2日に候補地に通じる林道入り口付近で350人の住民による抗議活動と、沿道で反対アピールを行うことを決めた。同盟会は「人垣で立ち入りを阻止する」としている。また、町側の反対にもかかわらず現地確認を行おうとする同省に抗議文を30日付で送った。
 住民には行政区の連絡網や折り込みちらし、同盟会の広報車で抗議活動の実施を周知する。