2015年2月20日金曜日

東通原発 断層動く可能性に異論出ず

 原子力規制委の専門家会合は、去年12月、青森県 東通原発敷地内の断層について、「将来動く可能性がないとは言えない」とする評価書の案を取りまとめました。
 
 これについて、専門家会合に参加していない客観的な立場の専門家たちが検討する会議が18日、開かれ、その結論に対して大きな異論は出ませんでした。
 
 これを受けて、専門家会合は、結論は変えずに説明の追加や表現修正した評価書を今後、規制委員会に提出することにしています。
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東通原発 断層動く可能性に異論出ず
NHK NEWS WEB 2015年2月18日
青森県にある東通原子力発電所の敷地内にある断層が「将来動く可能性がないとは言えない」とした、原子力規制委員会の専門家会合の結論について、別の専門家たちからも大きな異論は出ず、専門家会合は、結論を変えずに規制委員会に報告する方針です。
 
原子力規制委員会の専門家会合は、去年12月、東通原発の原子炉建屋の西にある「Fー3」や「Fー9」と呼ばれる断層について、「将来動く可能性がないとは言えない」とする評価書の案を取りまとめました。
これについて、専門家会合に参加していない客観的な立場の専門家たちが検討する会議が18日、開かれ、説明の追加や表現の修正を求める意見が出されましたが、結論に大きな異論は出ませんでした。
原子炉の取水設備の下にある別の断層を巡り、結論が出ていないことについても追認する意見が出されていました。
これを受けて、専門家会合は、結論は変えずに修正した評価書を今後、規制委員会に報告することにしています。
東北電力は、東通原発の再稼働を目指し、新たな規制基準に基づく審査を申請していて、今後、審査会合の場で敷地内の断層について議論が行われる見通しです。
規制委員会は、審査会合では専門家会合の見解を重視する考えを示していて、敷地内の断層が「将来動く可能性がある」と判断されれば、追加の耐震工事を迫られ、審査により時間がかかる可能性があります。
 
東北電力「説明尽くしたい」
東北電力の安倍宣昭副社長は会合のあとに会見し、「評価書案がほぼ現状どおりの内容でまとめられる見通しとなった。われわれが積み重ねてきた数々の調査や実験のデータ、解析結果を総合的に判断しておらず、合理的な評価になっていないと考えている。今後は新しい規制基準に基づく審査の中で改めて評価していただけると思うので説明を尽くしていきたい」と述べました。
会合でデータ不足を指摘されたことについては「建設段階からかなり広範な調査や実験を重ねている。これまでに得たデータの整理は必要だと思っているので、今後の審査に向けて対応したい」と述べ、追加的な調査には否定的な考えを示しました。