2015年3月28日土曜日

柏崎刈羽原発、全号機停止から3年

 柏崎刈羽原発が全号機停止して26日で3年を迎えました。
 
 敷地内外の断層については、17日に現地調査が行われましが、その結果はまだまとまっていません
 規制委でいま「フィルター付きベント」が本格的に議論されているということで、どのような性能のものになるのか注目されます。
 スウェーデンの原発のフィルター付きベントは5階建てほどの円形の建物に収められているといわれます(朝日新聞)が、柏崎刈羽のそれは既設の建物の地下階に設置されると聞いています。環境への放射能の放出を格段に減じるための設備がそんなチャチなものでいいのでしょうか。
 過酷事故時の放射能の拡散予測は2015年度をめどに行うことが決まりました。
 
 泉田知事は「福島事故の検証と総括をしないうちは再稼働の議論はしない」との立場を貫いていて、避難計画などを特に急ごうとはしていません。
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柏崎刈羽原発、全号機停止から3年
新潟日報 2015年3月26日
 東京電力柏崎刈羽原発が全号機停止して26日で3年を迎えた。原子力規制委員会による6、7号機への新規制基準の適合性審査はスピード感を増しているが、審査の終了時期は見通せず、ソフト面でも避難計画など課題は山積する。産業・経済界を中心に地域経済が冷え込んでいるとして再稼働を求める声が強まる一方で、不安感を訴える声も根強い。
 
 規制委による審査で論点の一つとなっている敷地内外の断層については、17日に現地調査が行われた。規制委は今後、敷地内外の断層が活断層かどうかや重要施設に与える影響などについて評価する。発電所設備については焦点の「フィルター付きベント」が本格的に議論されている。
 
 泉田裕彦知事は「福島事故の検証と総括をしないうちは再稼働の議論はしない」との立場を崩していない。県が独自に福島第1原発事故を検証する「県技術委員会」の審議もまだ途上だ。24日、2015年度をめどに放射性物質の拡散予測を示すことが決まり、一定の前進を見せたが、詳細な内容はまだ決まっていない。
 
 地元では経済界を中心に「3・11の東日本大震災以降、企業向けの電気料金が上がった。これでは中小企業が収益を上げようとしても難しい」などの声が上がる。
 
 一方、再稼働に反対する人や、原発の安全性を不安視する人も多い。「再稼働なら、3・11を踏まえた実効性のある避難計画が最低限必要だ」と訴える住民もいる。