2015年4月23日木曜日

高浜原発仮処分 異議審議は来月20日

 関西電力高浜原発3、4号機の再稼働差し止め仮処分決定を不服として、関電が福井地裁に申し立てた異議の第1回審尋5月20日に決まりました。審理は合議体で行われ裁判長は樋口英明裁判官の後任として福井地裁に異動した林潤裁判官が務めるということです。

  関電をはじめ再稼動推進派盛んに「決定」の事実誤認を主張していますが、本質論として、それでは先の決定が危惧した原発の安全性についてキチンと証明できるのか注目されます。
 原発が「ゼロリスク」でなくとも稼動させられるということを説明できる理論が当然必要となります。
(関係記事)
4月22日 次世代原子炉の安全性に懸念 仏アレバ社 
 
 ところで22日、鹿児島地裁川内原発差し止め仮処分申請を却下しましたが、これについても同じことが言えます。
 新規制基準に不合理な点は認められないという見解だそうですが、何故そう言えるのか大いに疑問です。
 
 「川内原発再稼動差し止め却下 鹿児島地裁決定」のニュースを併せて紹介します。
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高浜原発仮処分決定とは別の裁判官 福井地裁、来月20日に異議審
福井新聞 2015年4月22日
 関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働差し止めを命じた福井地裁の仮処分決定を不服として、関電が地裁に申し立てた異議の第1回審尋期日が5月20日に決まったことが21日、関電と住民側への取材で分かった。期日決定は20日付。
 
 審理は合議体で行われる。裁判長は仮処分決定を出した樋口英明裁判官の後任として福井地裁に異動した林潤裁判官が務める。
 仮処分をめぐっては、地裁は14日、関電の安全対策の不備や新規制基準の不合理性を指摘し、再稼働を認めない決定を出した。これに対し関電は17日、「明らかな事実誤認がある」として決定取り消しを求める異議を申し立てていた。
 関電は、異議の審理の間に一時的に決定の停止を求める執行停止も合わせて申し立てている。住民側代理人は、この申し立てに対する住民側の意見書を地裁に今後提出するため「月内の判断はない」としている。
 
 5月20日は大飯原発3、4号機(大飯町)の再稼働差し止めを求める仮処分の第3回審尋も開かれる。 
 
 
川内原発再稼働差し止め却下 鹿児島地裁決定
南日本新聞 2015年4月22日
九州電力川内原子力発電所(左から2号機、1号機)=薩摩川内市(2月2日撮影)
 九州電力川内原発1、2号機(薩摩川内市)の安全性は確保されていないとして、周辺住民12人が再稼働差し止めを求めた仮処分で、鹿児島地裁の前田郁勝裁判長は22日、申し立てを却下する決定をした。
 仮処分は、川内原発の運転差し止め訴訟を起こしている原告団のうちの一部住民が昨年5月に申請。耐震設計の目安となる地震の揺れを過小評価しているなどと主張し、訴訟より早期に司法判断を仰ぐため申し立てた。
 川内原発は原子力規制委員会が昨年9月、新規制基準に適合した初の原発に認定。10~11月、地元議会や市長、県知事が相次いで再稼働に同意した。3月末から1号機が使用前検査に入っており、九電は7月上旬の再稼働を目指している