2015年5月13日水曜日

浜岡原発5号機「再稼働難しい」 川勝知事が強調

中日新聞 2015年5月12日
 静岡県の川勝平太知事は十一日の定例会見で、十四日で全面停止から四年になる中部電力浜岡原発(御前崎市)の再稼働について「使用済み燃料の置き場所がない現状では動かせない。5号機は海水流入などの問題を起こしており、稼働が極めて難しい」と慎重な姿勢をあらためて示した。
 
 川勝知事は3~5号機の燃料プールの容量九千九百五十体分に対し、使用済み燃料と使用途中で保管している燃料が計八千九百六十四体に達し、容量に余裕がないと指摘。「使用済み燃料の持って行き場はない」と強調した。
 
 中電が二〇一八年度の完成を目指す乾式貯蔵施設(約二千二百体分)ができた後も「それでも半永久的には稼働できない。電力を原発に頼るのか、住民の意思を反映して決めるべきだ」と語った。原発停止後の中電の対応については「安全第一主義で自ら対策を講じている」と評価した。
 
 浜岡原発は一一年に東京電力福島第一原発事故を受け、菅直人首相(当時)の要請で全面停止した。停止作業の際に5号機で原子炉などに海水が流入するトラブルが発生した。