2016年1月23日土曜日

23- 玄海原発の避難計画「実効性なし」 全国集会で訴え

佐賀新聞 2016年01月22日
 原発事故が起きた場合の避難計画を市民団体が検証する「原発避難計画 全国集会」が21日、東京・霞が関の参院議員会館であった。玄海原発(東松浦郡玄海町)の避難計画では、地元の市民団体が県内各自治体を調査した結果を踏まえて「避難計画は生活の延長にある問題だ。これでは実効性がないと声を大にして言いたい」と訴えた。
 
 玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会の永野浩二事務局長が報告した。避難所のスペースが1人当たり1平方メートルしかないとデータを示した上で「まさに、“ぎゅうぎゅう詰め問題”だ。例えば、人口1万人の太良町に8千人が避難する計画になっているが、受け入れる自治体側でさえ、こうした実態を理解していない」と過密避難の問題を指摘した。
 避難所が土砂崩れなど自然災害の危険エリアに立地しているケースも上げて「避難所は安全な場所になければならない」と強調した。
 
 集会は裁判の会などでつくる実行委員会が主催した。玄海原発のほか、川内原発(鹿児島県)など各地で活動する市民団体の代表者らが参加した。