2016年1月28日木曜日

28- 子ども甲状腺エコー検査 4月から我孫子市も費用助成

東京新聞 2016年1月27日
 我孫子市の星野順一郎市長は二十六日の記者会見で、子どもの甲状腺エコー検査と血液検査の費用助成を四月から始める方針を明らかにした。東京電力福島第一原発事故の放射性物質による健康不安を和らげる目的。血液検査にも助成するのは県内で初めて。
 
 市は事故時に十八歳以下だった市民を対象に、五千円程度の助成を予定している。具体的な助成内容や受診方法は、地元の医師会などと調整して今後決める。
 県内では松戸、柏両市がエコー検査の費用を一部助成している。我孫子市が二〇一六年度予算の新規事業で意見公募した際「我孫子でも子どもの健康を守るために費用助成が必要」との要望が十二件寄せられた。
 市は意見を反映するため、予算に約三十万円を盛り込み、エコー検査に血液検査を加えて、がんや甲状腺の病気を調べられるようにする。
 市では一三年から、市内の小学校入学直前の子どもと、すべての小中学生の健康診断で、甲状腺の視診と触診をしている。市によると、その中から毎年十人程度が精密検査を受けるが、これまでにがんと診断された人はいない。
 星野市長は「視診と触診を継続した上で、健康への不安を解消をしたい」と話した。 (三輪喜人)