2016年2月10日水曜日

柏崎原発 「申請承認の撤回を」反対派団体、県に要望

新潟日報 2016年2月9日
 原発に反対する市民団体「原発からいのちとふるさとを守る県民の会」(和田光弘共同代表)は8日、県に対し、原子力規制委員会で適合審査中の東京電力柏崎刈羽原発について、フィルターベントを使っても広範囲に放射性物質が拡散するとして、適合審査申請の承認を取り消すよう申し入れた。
 
 県庁で防災局の担当者に申し入れ書を手渡した。申し入れ書では、県が昨年末に公表した放射性物質拡散シミュレーション(予測)で、原発の排気からヨウ素などを除くフィルターベントを使っても30キロ圏外まで放射性物質が広がると示されたことを問題視。「ベントと避難計画の整合性が破綻しているのは明らかだ」と取り消しを求めた
 
 これに対し、県は「防護対策のあるべき姿を検討する必要がある」とし、申請の承認については「予測結果を見て承認を取り消すのは矛盾がある」と答えた。
 県は2013年、東京電力が求めていた適合審査申請を「安全対策の観点から第三者の目で見てもらうことがいい」として条件付きで承認した。