2016年7月31日日曜日

31- もんじゅ新運営主体の選定は難航 回答期限過ぎる

 文部科学省高速増殖炉もんじゅの運営主体となる新たな組織を模索していますが、まだ見通しが立たず難航しています。規制委が回答期限のめどとした時期は既に過ぎています。
 新組織は、現在の運営主体である日本原子力研究開発機構から関係部門を切り離し、現地職員を一定程度引き継ぐことを検討しているようですが、規制委「看板の掛け替えは認めない」との立場です
 
 規制委「看板の掛け替えは認めない」立場を貫けば、もんじゅを運営できるところがなくなり、結局廃炉にすることになるでしょう。
 もんじゅはもしもナトリウム漏れ事故が起きれば対処のしようがなく、危険この上ない装置であることに加えて、いつ完成するのかの目途も全く立っていません。それなのに全く動いていないもんじゅの維持1日あたり5,500万円(年間200億円)かかるとされています
 そんな百害あって一利もない装置は早く廃炉にすべきです。 
 
注 ※ そのうち「液化ナトリウム」が固化しなように保温するための電力料金は1日当たり330万円です。
     それでは残りの1日5,200万円は一体何に使われているのでしょうか?
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もんじゅ新運営主体の選定は難航 規制委勧告の回答期限過ぎる
福井新聞 2016年7月29日
 原子力規制委員会から運営主体を変更するよう勧告された高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)をめぐり、文部科学省は5月末に有識者検討会がまとめた報告書を基に新たな組織を模索しているが、まだ見通しが立たず難航している。規制委が昨年11月に勧告した際に回答期限のめどとした半年は既に過ぎており、関係者からは「内閣や政府全体で取り組まないと解決しない」との声も出ている。
 
 有識者検討会がまとめた報告書は、具体的な運営主体を示さず、新組織が備えるべき要件として▽冷却材のナトリウム取り扱い技術の確実な継承▽原子力分野以外の外部専門家を半数以上入れた経営協議体の設置―などを挙げた。文科省はこれらの要件を基に、国の権限が強く及ぶ特殊会社や認可法人などの形態を軸に模索している。
 文科省の担当者によると「どういう組織形態が良いのか、関係省庁と相談しながら検討している。(新組織を)近く決めるといった状況ではない」。規制委への回答を「夏までをめど」としているが、不透明な情勢だ。
 
 新組織は、現在の運営主体である日本原子力研究開発機構から関係部門を切り離し、現地職員を一定程度引き継ぐことを検討。原子力機構も「(新組織は)機構メンバー抜きには考えられない」(児玉敏雄理事長)との思いで、保守管理の改善状況をまとめた報告書を規制委に提出する方向で最終調整している。
 ただ、規制委が報告書をどう扱うかは分からない上、新組織について「看板の掛け替えは認めない」との立場。安全運転を担保する体制が確立できなければ、廃炉も辞さない姿勢を示している。
 文科省は保守管理体制を整えるため、原発を運営する電力会社などに人的支援を求める方向とみられるが、まだ表立った対外的な交渉に入っていない。
 
 電気事業連合会は「技術的な知見がない」として依然、もんじゅの運営への関与に否定的な姿勢。ある電力幹部は「文科省からの要請はない。もんじゅの設計から携わっていないし、責任を持って運営管理できない」と漏らす。
 
 政府全体としての動きも見えてこない。福井県関係の国会議員の1人は「核燃料サイクル政策を考えると経済産業省も人ごとではないが、様子見しているような状況」とみる。ただ「政府はもんじゅの廃炉までは考慮していない」とし、仮に文科省だけで新組織の課題を解決できなければ「最後は官邸の判断になる」との見方を示す。
 
 一方、原子力機構の第三者委員会「もんじゅ安全・改革検証委員会」の委員長を務める阿部博之・科学技術振興機構特別顧問は「もんじゅの本質的な安全について、規制委と原子力機構の考えに食い違いがある。その共通理解がないと、新組織になったとしても同じことを繰り返す」と警鐘を鳴らす。
 東京電力福島第1原発事故の教訓を踏まえたもんじゅ特有の新規制基準を規制委は早急につくるべきだとし「政府として、もんじゅの将来目標や方向性をはっきり示す必要がある」と指摘している。