2016年11月24日木曜日

原子力規制委 原子炉強度問題で検査方法の見直しを検討

 フランスの原発で鋳鋼製の原子炉蓋板部分に基準以上の炭素が含まれていてひび割れが見つかった問題で、国内原発の部品を再調査した結果、全ての原発で「炭素濃度は基準を満たしているされたました。原子力規制委は各社から報告された評価を妥当だとしました。
 しかし国内での調査は、製造時の炭素濃度のデータを再確認したに過ぎず、本当に実物が安全なのかは疑問です。規制委は今後検査方法の見直しを検討することになりました。
 
 フランスでは、現地の規制当局が一部の稼働中の原発について運転を停止し調査する方針だというのに、日本のやり方は全く緊急性を感じさせず、悠長で生ぬるい感じを否めません。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
原子力規制委 原発部品問題で検査方法見直し検討
NHK NEWS WEB 2016年11月22日
フランスの原子力発電所の部品に比較的もろい鉄の合金が使われた疑いが出ている問題で、国内の電力会社がいずれの原発の部品も基準を満たしているとした報告について、原子力規制委員会は各社の評価を妥当だとする一方、今後、検査方法の見直しを検討することになりました。
 
フランスの原発では、日本の鉄鋼メーカーなどが金属に強い圧力を加える「鍛造」という方法で製造した主要な機器に使われる合金の部品に基準以上の炭素が含まれていたことがわかり、比較的もろくなっている疑いが出ています。
この問題を受けて、原子力規制委員会は国内でも同様の問題がないか、同じ加工法で製造された原発の部品を使っている電力会社11社に調査を求めたのに対し、先月各社は残っていた製造データなどから「炭素が多く含まれている可能性はない」と報告しました
これについて、規制委員会は22日の会合で、各社の評価を妥当だとしました。そのうえで、今後、合金に含まれる炭素の量をより詳しく調べることができるよう、検査方法の見直しを検討することになりました。
 
一方、フランスでは、現地の規制当局が一部の原発について、運転を停止し、調査するよう指示していて、規制委員会はフランスでの調査状況などの情報収集を進めることにしています。