2017年11月21日火曜日

原発へのミサイル被弾リスクに政府の回答なし

 小野寺防衛は記者会見で米軍が北朝鮮に先制攻撃を行った場合、北朝鮮日本に対して攻撃を加えると警告しているが、大都市と原発へのミサイル被弾リスクや被害想定など、政府として真剣に想定し備えているのか、と記者団が質したのに対して、「日本への攻撃が弾道ミサイルで行われる場合、ミサイル防衛システムも持っており、それでしっかり対応する」と述べたのみでした。
 迎撃ミサイルの有効性について何の問題意識も持っていない様です。もしも本当にそう思っているのであればとても国の防衛などは任せられないし、そう思っているふりをしているのであればなおさら許せません。
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大都市と原発へのミサイル被弾リスクに回答なし
Excite ニュース 2017年11月20日
 小野寺五典防衛大臣は記者会見で米軍が北朝鮮に先制攻撃を行った場合、自衛隊は後方支援などを行い、参戦することになるのか。その場合、日本に対して攻撃を加えると北朝鮮が警告しているが、大都市と原発へのミサイル被弾リスクや被害想定、避難計画など、具体的に政府として真剣に想定し、備えているのか、と記者団が質したのに「米国がどのような意図をもって対応するかは分からないが、どの国も自国防衛のための対応をすると思うし、日本も同じことをすると思う」と答えるのみで、記者団の具体的問いへの回答はなかった。

 小野寺大臣は「日本においての攻撃が弾道ミサイルで行われる場合、ミサイル防衛システムも持っており、それでしっかり対応する。(北朝鮮問題は)私どもは外交努力で解決するのが基本と思っており、米・トランプ大統領もその基本は同じと思っている」とした。

 ただ、安倍晋三総理は「今は北朝鮮への圧力を一層強化していく」と国会での所信表明演説でも強調。トランプ大統領が軍事力を含む「全ての選択肢がテーブルの上にある」としていることにも「支持する」と発言してきたことから、北朝鮮は日米一体として敵視している

 安倍総理が所信表明も含め、あらゆる機会に一貫して「圧力強化」を語ることから、自民党の二階俊博幹事長は民放ラジオで「追い込み過ぎれば、爆発するのは決まっている。総理も慎重にやるだろうが、是非、注意してやってもらいたい」と過度な圧力がリスクを高めることに注意すべきとの認識を示した。野党ばかりでなく、与党幹部からも懸念の声が出ていることになる。(編集担当:森高龍二)

大飯原発運転差し止め控訴審が結審 樋口判決の控訴審

 福井地裁で樋口英明裁判長が2014年に、地震対策に「構造的欠陥がある」として運転差し止めを命じた大飯原発3・4号機をめぐる名古屋高裁の控訴審が、20日で結審しました。
 判決の言い渡し日は後日指定されます
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大飯原発運転差し止め控訴審が結審 言い渡し日は後日指定、名高裁金沢
福井新聞 2017年11月20日
 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の運転差し止め訴訟控訴審の口頭弁論が20日、名古屋高裁金沢支部であり結審した。内藤正之裁判長は住民側が申請した証人尋問を却下し、この日再度申し立てられた裁判官3人の交代を求める忌避も却下した。判決の言い渡し日は後日指定される。

 大飯3、4号機をめぐっては、一審福井地裁では樋口英明裁判長が2014年5月、関電の地震対策に「構造的欠陥がある」として運転差し止めを命じた。控訴審では13回の口頭弁論が開かれ、今年4月には元原子力規制委員長代理の島崎邦彦・東京大名誉教授(地震学)が証人として出廷。大飯原発の基準地震動(耐震設計の目安とする揺れ)が過小評価されていると指摘した。

 7月には内藤裁判長が近く結審する方針を示したため、住民側は裁判官3人の交代を求める忌避を申し立てたがその後、同支部、最高裁ともに却下した。

21- 核燃料臨界 一時監視できず 東電福島第1原発2号機

 20日、福島第1原発2号機の原子炉格納容器ガス管理設備で、ガスを排出する2系統が止まり、溶融核燃料が臨界しているかどうか監視できないトラブルが起きました
 原子炉格納容器下部に堆積している燃料デブリが臨界すると、核分裂時特有の半減期の短い元素が飛び出すのでそれをキャッチして判断するものです。
 原発周囲のモニタリングポストの値に変化がないため臨界は起きなかった判断されました。
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核燃料臨界一時監視できず 東電福島第1原発2号機
産経新聞 2017年11月20日
 東京電力は20日、福島第1原発2号機の原子炉格納容器ガス管理設備で、ガスを排出する2系統が止まり、格納容器内の溶融核燃料が臨界しているかどうか監視できないトラブルが起きたと発表した。原発周囲の放射線監視装置(モニタリングポスト)の値に変化がないため臨界状態ではないとしており、原因を調べる。

 東電によると、午前6時25分ごろ、格納容器内のガスを排出する2系統のうち1系統を保守作業のため停止。その後、もう1系統が、異常を知らせる警報が出て停止した。格納容器内の燃料が臨界していないかは、排出されるガスを検知することで監視しているが、2系統とも停止し、検知もできなくなった。

 午前10時55分ごろ、1系統が動き、再び監視できる状態となった。

2017年11月20日月曜日

声明 避難者の住宅追い出し訴訟は認めない

 福島の避難指示区域外から避難し山形県米沢市の雇用促進住宅入居した8世帯に対し、住宅を監理する独立法人が立ち退きと家賃の支払いを求める訴訟を起こしている問題に対して、ひだんれん原発事故被害者団体連絡会)が抗議声明を出しました。
 訴訟に至った経過等については下記の記事を参照してください。
     (関係記事)
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抗議声明 避難者の住宅追い出し訴訟は認めない
ひだんれんのブログ 2017年11月18日
(原発事故被害者団体連絡会)   
 福島県内から山形県米沢市の雇用促進住宅に、避難指示区域外から避難した8世帯に対し、住宅を監理する独立法人が立ち退きと家賃の支払いを求める訴訟を起こしている問題に対して、ひだんれんとしての抗議声明を発表します。

抗議声明 避難者の住宅追い出し訴訟は認めない

 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用促進機構は9月22日、山形県米沢市の雇用促進住宅に住む避難指示区域外避難者8世帯に対して、住宅からの退去と4月以降の家賃支払いを求める訴訟を山形地方裁判所に起こした。
 政府と福島県が責任をもって解決すべき問題を、このような形で処理しようというやり方を、私たちは認めない。政府と福島県は避難者への住宅無償提供を保障し、抜本的な被害者救済制度を速やかに確立するよう、強く要求する。「機構」には提訴の取り下げを願いたい。

 ひだんれんは、政府と福島県が住宅無償提供打ち切り政策を表明した2015年5月以降2年近くにわたってその理不尽さを訴え、政策転換を要求し続けてきた。しかし、政府も福島県も被害者の声に真摯に耳を傾けることなく、本年3月末日をもって「無償提供は終了した」と一方的に宣言した。私たちはこれを認めていない。4月以降も政府・福島県に対して、実態の把握を基に避難者の生きる基本である住宅の保障を求め続けてきた。
 住宅無償提供をめぐる問題は、いまも当事者間で交渉・協議中である。そのさなかに、国も責任を指摘されている原発事故の被害者が住居を失えば困窮することが分かっていながら、機構が退去を求めて提訴することは、公的な性質を持つ機関として、道義、人道に反する行為であると考える。

 提供打ち切りにあたって政府と福島県は、「99%が住居の見通しが立った」としていたが、生活の実態についてはいまだにその把握をしようとしていない。生活の基盤を揺るがされた避難者は、日々の生活に追われて沈黙し、追い込まれて自ら命を絶つという悲惨な事態さえ生じている。東京都が7月から8月にかけて行った調査では、20万円以下の収入で、10万円以下の家賃支払いに追われている世帯が半数を占めている。この一事をとっても、住宅提供打ち切りが避難者の基本的生存権を脅かしていることは明らかである。

 今年3月の前橋地方裁判所、10月の福島地方裁判所はいずれも「国が適正な規制権限を行使していれば福島第一原発事故は防げた」と、国と東京電力の法的責任を明確に認める司法判断を下した。事故が無ければ避難することはなかったのだ。それまでの住居で平穏な生活を送れていたのだ。政府も福島県も、この事実を改めて直視すべきではないのか。
 そこからは、それまで必要と認めて続けてきた最低保障としての住宅無償提供を打ち切り、避難者を苦境に追いやるという結論は出てこないはずだ。「しっかりと寄り添って、丁寧に対応してまいります」といった政府・福島県の責任者の言は、どこにいったのか。今すぐ住宅無償提供を再開し、機構に提訴を取り下げるよう申し入れるべきだ。

 3月末、私たちは政府と福島県に対し「被害者の一人たりとも路頭に迷うことは認めない。福島県内外を問わず、全ての被害者に日本国憲法が定める基本的人権が守られる生活が保障されるまで、住宅無償提供の打ち切りと仮設住宅からの追い出しを中止・撤回し、法的責任に基づく抜本的な被害者救済策の速やかな確立を要求し続ける」と申し入れた。この要求は不動である。
 万一にも、被害者をこれ以上追い詰める道が改められないとすれば、私たちは全国・全世界の心ある人々に訴え、手を携えて、当事者と共に闘い続けることを宣言する。

2017年11月18日
                 原発事故被害者団体連絡会      
                 共同代表 長谷川健一  武藤類子

東通原発 規制委 重要施設直下の断層活動性調査

 原子力規制委は17日、青森県東通村の東通原発で、重要施設の真下を通る断層の活動性を調べる現地調査をしました。新規制基準適合性審査の一環です
 現地調査は同日で終了しました。
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<東通原発> 規制委、重要施設直下の断層活動性調査
河北新報 2017年11月18日
 原子力規制委員会は17日、青森県東通村の東北電力東通原発で、重要施設の真下を通る断層の活動性を調べる現地調査をした。新規制基準適合性審査の一環。活断層と判断された場合、廃炉が確定的となる。

 石渡明委員と規制庁職員12人が調査に当たった。委員らは、タービン建屋や非常用冷却水の取水口を横切る「f-1」「m-a」の両断層を調べる掘削溝(トレンチ)を見て回った。
 両断層とも判断材料に乏しいため、東北電が新たにトレンチを掘ったり広げたりして、断層ができた時代を探るための資料を拡充してきた。
 規制委の有識者調査団は、f-1断層の活動性について両論併記しており、判断は審査会合で示される見通し。石渡委員は調査後、報道各社の取材に「十分に調査できた。評価は今後の審査会合で議論していきたい」と語った。

20- 二ホンジカから160Bq/kgの放射性セシウム検出

 長野県富士見町で13日に捕獲された野生のニホンジカから放射性セシウムCs)134と同137合計で160ベクレル/キロが検出されました。富士見村は東電福島第一原発から290キロも離れています。
 なお、そこから90キロ以上北に位置している「塩の道」沿いの苔から、乾物重kg当りCs13410.4 ベクレル、Cs137121.3ベクレルが検出(民間人が測定)されたという報告も上がっています。
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捕獲の二ホンジカ 基準超える放射性セシウム検出 長野
産経新聞 2017年11月18日
(長野)県林務部は17日、富士見町で13日に捕獲された野生のニホンジカから国の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。出荷はされていなかった。
 同部などは、同町で捕獲されたニホンジカの肉を当面の間、出荷や販売、自家消費しないよう、野生鳥獣肉加工施設や狩猟者、飲食店などに周知する。
 検出されたのは放射性セシウム134と同137の計160ベクレル(1キロ当たり)。同部によると、この肉を毎日1キロ、1年間食べ続けても健康には影響がないという。

2017年11月19日日曜日

原発優先のため日本は再生可能エネ発電の普及を妨害

 ソフトバンクグループの孫正義社長は、サウジアラビアの電力会社に投資し、300万KW(原発3基分の太陽光発電を進める方針を明らかにするとともに、日本でやりたくても電力会社が送電線の空容量がないから電力を受け入れられないと妨害していると批判しました。

 これについて、京都大学のレポート「送電線に『空容量』は本当にないのか?」(安田陽教授・山家公雄教授、2017年10月2日)によると、電力会社が送電線の空容量がないというのは、各変電所の下流に接続する発電所の定格容量の単純和、あるいはそれを若干調整した量をベースにしているからと推測され、欧州や北米で推奨されている「実潮流ベース」で、東北電力の幹線14本について利用率を解析したところ、電力会社が全てで空容量ゼロとしているのに対して、年間最大運用量を基準とする利用率は20~182%に過ぎず、各幹線毎に約80%~98%の空容量があることが分かりました。
(注 同レポートはインターネットで公開されていて、そのURLは

 諸外国では電線の容量不足という問題は生じていないのに、何故日本では空容量がないからという理由で再生可能エネ発電の電力の導入が阻まれているのか考えてみれば不思議なことです。日本だけが細目の送電線を採用しているというような、世界に通用しない基準を持っている筈はありません。
 送電容量とか送電理論は素人には理解できないので、単純加算というようなごまかしの計算をしたとしか考えられません。
 それが原発を最優先させるための策略であるのは言うまでもありません。
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孫社長「電力会社は意地悪」 電事連 “原発が優先”
テレビ朝日(ANN)  2017年11月18日
 ソフトバンクグループの孫正義社長が、「原発規模の太陽光発電を日本で実現できないのは電力会社が意地悪をしているからだ」と批判したことについて、電力会社側は「原発が優先される」と説明しました。

 ソフトバンク・孫正義社長:「今はやりたくても電力会社がつないでくれない。意地悪してますよね。どうして海外でできることが日本でできないのか
 孫社長は、サウジアラビアでは原発3基分の太陽光発電を進める計画があり、こうした事業を日本で行えないのは、日本の電力会社が送電線につなごうとしないからだと批判しました。これに対して電力会社からなる電気事業連合会の勝野会長は17日、「原発の再稼働を進めているため、送電網にはいずれ原子力で発電した電力をつなぐことになる」と説明しました。


孫社長 サウジで最大太陽光 日本の電力はいじわる
テレビ朝日(ANN)  2017年11月7日
 ソフトバンクグループの孫正義社長は、サウジアラビアの電力会社に投資し、原発3基分の太陽光発電を進める方針を明らかにし、日本でやりたくても日本の電力会社がいかにいじわるで妨害しているかと批判しました。

 孫正義社長:「いずれは、日本の門戸が開かれれば、もっと積極的に関わって行く可能性はありますが、今はやりたくても電力会社がつないでくれない。いじわるしてますよね。今回(サウジアラビアの電力会社の)経営に参画することによって、改めていかに日本の電力会社が言い訳でいじわるをしてるかということは、経営の中身から分かりますから。海外でできることが日本でできない
 孫社長は、国営サウジ電力という1社独占の企業の経営に参画すること明らかにし、来年にはサウジアラビアで、300万キロワット、原発3基分の太陽光発電を行う計画を明らかにしました。そのうえで、こうした事業を日本で行えないのは、日本の電力会社が送電線を独占し、発電してもつながないため妨害していることを指摘しました。孫社長は、福島の原発事故の後、原発がどれほど危険なものかが分かり、自然エネルギーに参入してノウハウが蓄積しました。日本でできないから、地球規模でやりやすい所からやるとしています。サジアラビアでは、AI(人工知能)やIOTモノのインターネットを使って、従来の電力会社とは違う最先端の自然に優しい今までで一番安い価格で行うとしています。

首相官邸前抗議に600人

 17日に行われた安倍首相の所信表明演説では、原発事故に関しては、被災地の8割以上の農地が作付可能になり、避難指示区域の殆どが解除されたと一言ずつ述べた後、「今後とも生業の復興、心の復興を力強く支援してまいります」と空疎な文言を並べただけでした。
 首都圏反原発連合は17日(金)も首相官邸前抗議を行い600人が集まりました。
 参加者からは、福島の現状を無視し、原発再稼働・輸出に突き進む安倍首相への怒りの声が相次ぎました。
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“福島原発事故終わってない” 反原連 首相官邸前抗議
しんぶん赤旗 2017年11月18日
 首都圏反原発連合(反原連)は17日、首相官邸前抗議を行いました。安倍晋三首相は同日の所信表明演説で、東京電力福島第1原発事故の責任や収束の見通しが立たない状況や避難者の困難に一言もふれませんでした。参加者からは、福島の現状を無視し、原発再稼働・輸出に突き進む安倍首相への怒りの声が相次ぎました。

 東京都武蔵村山市の青年(25)は、3回目の参加。「原発がなくても、電気は足りている。地熱など日本にあるいろんなエネルギーを有効に生かせるようにすべきです。再稼働は絶対に反対です」と語りました。

 同世田谷区の女性(65)は、安倍首相の所信表明演説について「再稼働や輸出を進めるために“福島事故は終わった”というのが安倍首相の姿勢です」と憤ります。「国民の過半数は再稼働反対です。あきらめず声をあげ続けます」

 この日、600人(主催者発表)が参加。国会正門前エリアでスピーチに立った日本共産党の武田良介参院議員は、原発輸出や東電柏崎刈羽原発再稼働をねらう安倍政権を批判し、「“再稼働やめろ”がゆるぎない国民多数だ。みなさんとともにしっかり声をあげ続ける」と表明しました。

19- もんじゅ 廃炉交付金に60億円上乗せ

もんじゅ 廃炉交付金60億円を上乗せへ 文部科学省
NHK NEWS WEB 2017年11月18日
高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉で地域経済に影響が出ないようにするため、文部科学省は、地元の福井県と敦賀市に支給される60億円の交付金を上乗せして拡充する方向で最終的な調整を進めていることがわかりました。
福井県敦賀市にある高速増殖炉「もんじゅ」について政府は、去年、廃炉を決定し今後、30年間かけて解体などの作業を進める方針です。

これを受けて文部科学省は、福井県と敦賀市に対してもんじゅの廃炉期間中に支給される交付金を、拡充する方向で最終的な調整を進めていることが関係者への取材でわかりました。

交付金は、研究用の原子力発電施設の廃止に伴うもので、もんじゅの廃炉が完了するまでの30年間、県と敦賀市にはそれぞれ、毎年1億円、合わせて60億円が支給されることになっていました。関係者によりますと、廃炉が始まってから数年間は、とくに地域経済に与える影響が大きく、新たな産業に対して支援を行う必要があるとして、特例で、支給額を上乗せすることを検討しているということです。

こうした財政的な支援については近く開かれる政府と福井県、それに敦賀市が参加する協議会の中で示される見通しです。

2017年11月18日土曜日

原発事故の自主避難者を被告にした行政の鬼畜(田中龍作ジャーナル)

 福島県から自主避難し山形県の雇用促進住宅に入居していた8人が、住宅の無償提供が終了した4月以降も住み続けていることに対して、住宅の運営法人が922退去と家賃の支払いを求める訴えを起こしました
 訴えられた8人のうち3人が16日、霞が関司法記者クラブで記者会見しました。

 問題の根源は、国が、年間被爆量最大20ミリSv(シーベルト)にも達する地域が居住可能であるとして避難指示を解除し、そこに帰還しない人たちへの住宅の無償提供を止めたことです。つまり放射線管理区域の最大4倍にも相当する環境を居住が可能とする異常さにあります。

 放射能に汚染された地域からの避難については、すでに1991年にロシアの「チェルノブイリ法」で極めて合理的に定められていて、「避難の権利」を確立したものとされています。
「チェルノブイリ法」の概要
 年間被曝量が5ミリSv以上になる区域を「移住義務ゾーン」、1ミリSv以上5ミリSv未満の区域を「移住権利ゾーン」と定め、被災者は支援を得て汚染地域で暮らすのか非汚染地域へ移住するかを選ぶことができいずれの人も、国の負担による健康診断や薬剤の無償提供、年金の割増しなどの社会的な保護を受けられ。避難(移住)を選んだ場合は、国は住民が失うことになる家屋などの財産について、現物または金銭での補償をする

 それに比べると日本の基準は余りにも非常識で冷酷・無責任なもので話になりません。誰が考えても放射線管理区域の4倍の濃度の環境に住めるはずがありません。田中龍作氏がいうように「この国の行政は鬼畜」です

 会見で被災者は「支援を再開してほしいです。これは全国に散らばっているすべての避難者の願いです。払えないものは払えない。戻れない者は戻れないのです」と語りました。あまりにも当然のことです。

    (関係記事)
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原発事故の自主避難者を被告にした行政の鬼畜
田中龍作ジャーナル 2017年11月16日
 この国の行政は鬼畜だ。原発事故からの自主避難者をとうとう被告として訴えたのである。
 福島県と国は自主避難者への無償住宅供与を今年3月末で打ち切った。これを受けて山形市の雇用促進住宅で避難生活を送っていた8世帯は立ち退きを迫られた。
 立ち退きを拒否したところ、大家である独立行政法人・高齢・障害・求職者雇用支援機構は、8世帯を相手取り、「住宅の明け渡し」と「4月1日からの家賃の支払い」を求める訴えを山形地裁に起こした。9月22日のことだ。

 訴えの法的根拠は、災害救助法にもとづく住宅支援の契約が3月31日で切れたことによる。
 自主避難者とは避難区域に指定されたエリア以外からの避難者のことである。区域外といえども線量は高い。
 国が避難基準とするのは、年間20mSv以上という殺人的な線量だ。チェルノブイリ原発事故のあったウクライナでは年間1mSv以上であれば避難の権利が発生し、5mSv以上は強制移住となる。住民は国家から住宅の提供を得るのだ。世界的に見て日本の避難基準が人権軽視であることがよく分かる。

 東電福島第一原発の事故による自主避難者の数は2万6,601人(福島県避難者支援課まとめ=昨年10月末現在)。自らの生活基盤を奪われたのだから、当然収入は減り生活は厳しくなる。
 にもかかわらず自主避難者の99%は、4月1日から家賃を払わせられている。彼らの多くは生活に困窮する。これも人権問題である。

 裁判に訴えられた被告のうち3人がきょう、霞が関司法記者クラブで記者会見した。
 原発事故で、福島市から山形市に移り住んだ主婦は、高校2年と中学3年の子供を持つ。2人とも甲状腺がん検診ではA2の判定だった。
 夫は山形から福島への遠距離通勤で体調を崩し、満足に働けない。彼女は福島にいた時は正規雇用だったが、山形に避難してからはパート勤務だ。収入は大幅に減り貯金もない。
 彼女は次のように窮状を訴えた
「生活が厳しいのなら福島に戻ったらいいと言われるかもしれません…(中略)福島は「安全・安心」を宣伝し、除染も済んだので帰還するようにと言っておりますが、原発からの汚染水は止まらず、デブリの取り出しもいつになるか全く分からない状態です」
 「支援を再開してほしいです。これは全国に散らばっているすべての避難者の願いです。払えないものは払えない。戻れない者は戻れないのです」。

 2020年東京五輪の野球とソフトボール予選の会場となった福島で、原発事故からの復興をアピールしたい。安倍首相がうそぶいた「アンダーコントロール」を力づくでも証明しなければならない。原発事故の避難者がいてはならないのだ ― 霞が関と福島県庁から、そんな声が聞こえてくるようだ。
~終わり~

富岡で最終処分場への搬入を開始 地元民の思いは複雑

 17日、福島原発事故に伴い福島県内で発生した指定廃棄物などを埋め立てる富岡町の最終処分場に、廃棄物の搬入まりました。最終処分する施設が稼働したのは全国初です
 福島県内には指定廃棄物が172000トンあり、33市町村106カ所から順次運び込まれることになります

 河北新報は関係者や地元民の複雑な思いも取材しました。
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<指定廃>福島・富岡で最終処分開始 全国初、施設稼働
河北新報 2017年11月18日
 環境省は17日、東京電力福島第1原発事故に伴い福島県内で発生した指定廃棄物などを埋め立てる同県富岡町の最終処分場に、廃棄物の搬入を始めた。指定廃棄物を最終処分する施設が稼働したのは全国初

 県内には9月末現在、放射性物質濃度が1キログラム当たり8000ベクレル超10万ベクレル以下の指定廃棄物が17万2000トンある。保管されている33市町村106カ所から順次運び込まれる。周辺自治体の災害廃棄物、生活ごみなども一緒に埋める
 初日は富岡町と、搬入路がある楢葉町のがれき焼却灰など計23立方メートルが10トントラック4台で搬入された。富岡町の保管施設で廃棄物を積んだ最初のトラックは午前10時50分ごろ、処分場に到着し、放射線量などを確認。廃棄物入りの袋が次々とクレーンで下ろされた。

 指定廃棄物(見込み量18.2万立方メートル)と、両町など避難指示が出た区域の災害廃棄物・片付けごみ(見込み量約44.5万立方メートル)は約6年、双葉地方8町村の生活ごみ(約2.7万立方メートル)は約10年かけて埋め立てる。搬入する10トントラックは1日最大65台に上る見通し。
 環境省の担当者は「福島の復興再生へ向けた一歩。住民の理解を得られる努力を続けたい」と語った。

 国は昨年、民間の最終処分場を国有化。安全協定は県と地元2町、富岡町の2行政区、楢葉町の1行政区と締結した。楢葉町の1行政区とは住民の反発があって結べていない。
 宮本皓一富岡町長は「安全安心に進めてほしい」と強調。松本幸英楢葉町長は「(残る)行政区とも協定を締結するのが望ましい。引き続き国に対応を求めていく」との談話を出した。


<指定廃>最終処分開始 不安と評価、福島複雑
河北新報 2017年11月18日
 東京電力福島第1原発事故に伴う福島県内の指定廃棄物などを埋め立てる国の最終処分場が17日、同県富岡町で稼働した。自治体などは保管する廃棄物搬出への一歩と評価したが、受け入れる地域には風評被害などへの不安が根強い。住民は「とにかく安全に進めてほしい」と願った。

 焼却灰や汚泥、稲わらなどの指定廃棄物は9月末現在で11都県に計約20万トンあり、福島県分が17万トンを占める。場所の確保など保管に頭を悩ます自治体や廃棄物処理業者は少なくない。
 一般ごみの焼却灰などを大量に管理する郡山市清掃課の担当者は「処分場の地元を思えば複雑だが、ようやく始まり安心している」と稼働を歓迎する。
 国は指定廃棄物を各都県で処分する方針だが、住民の反対などで福島県以外は計画が進んでいない。同県でも地元住民らは割り切れない思いを抱える。

 富岡町から郡山市に避難する女性会社員(52)は帰還意欲への影響を懸念する。町の避難指示は今春、一部を除いて解除されたが、戻った町民は人口の3%。「運搬時の安全性に不安が残る。町民の帰還の妨げにならなければいいが」と不安視する。

 搬入路のある楢葉町の地元行政区では稲作が一部再開された。上繁岡行政区の農業佐藤充男さん(73)は「放射能と聞いただけで抵抗感を示す人がいる」と風評被害を憂慮する。佐藤さんは「反対だが諦めるしかないのが現実。始まった以上は安全な運営をお願いするしかない。集落を維持できる対策も求めたい」と話した。

18- 横浜市が原発いじめ対策の現状を報告

 横浜市では、原発事故で自主避難してきた、現在中学2年の男子生徒が、転校先の小学校でいじめを受けていたことから再発防止策を作り、17日開かれた総合教育会議で実施状況が報告されました。
 
 関連して、市内の小中校のいじめの認知件数は去年の2倍以上に増えています。実際に増加した結果なのか、認知の確度が上がったせいなのかは記事からは不明です。
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原発いじめ対策の現状を報告 横浜
NHK NEWS WEB 2017年11月17日
横浜市は、総合教育会議を開き、東京電力福島第一原子力発電所の事故で自主避難してきた生徒がいじめを受けた問題の再発防止に向けた取り組み状況や、いじめの認知件数が倍増していることが報告され、対策をさらに徹底していくことを確認しました。
横浜市では、原発事故で自主避難してきた、現在中学2年の男子生徒が、転校先の小学校でいじめを受けていたことから再発防止策を作り、17日開かれた総合教育会議で実施状況が報告されました。

この中では、ことし5月に設置された専門窓口にいじめなどの相談が87件あり、このうち3割は今もソーシャルワーカーなどの支援が続いていることや、現金を払わされるといったいじめのケースでは、専門のチームが介入したことで加害側の保護者と児童の謝罪や返金につながった例などが説明されました。

一方で、ことし9月までの半年間で、市内の小中学校のいじめの認知件数が2122件と去年と同じ時期の2倍以上になっていることから、対策をさらに徹底していくことを確認しました。

会議で横浜市の林文子市長は「すべての子どもが幸せに生き、明るい未来を作っていけるようオール横浜で取り組んでいく必要がある」と話していました。

2017年11月17日金曜日

おおい町が「まちづくり」政策コンテスト

 金井啓子近畿大学教授が、福井県おおい町が昨年から行っている学生向けの「まちづくり政策コンテスト」について報告しました。
 廃炉後の町の「原発交付金に頼らない財政運営の構想」などを含めて、新しい「まちづくり」には若い人たちの新鮮な感覚が大いに必要に思えます。
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 金井啓子の現代進行形
原発立地で政策コンテスト
金井啓子 大阪日日新聞 2017年11月16日
近畿大学総合社会学部教授      
おおい町に学生たちが提案
 福井県おおい町では昨年度から学生向けの「まちづくり政策コンテスト」を始めた。初回に最優秀賞を取った関西学院大学のグループが提案した「若い女性を対象としたおおい町で輝く就農・起業女子応援事業」。町では早速、今年8月に梅田でフォーラムを開催、10月に就農・移住体験のバスツアーを実施した。
 全国には過疎化が進む自治体が多い。そんな中でおおい町が若い“ヨソ者”の声に耳を傾け、良い提案なら積極的に受け入れる姿勢は斬新だと私は思っている。

 さて、本年度も夏のフィールドワークを経て各大学から多様な提案が生まれた。そこで私も12日に開かれた発表会を見てきた。昨年度に比べると参加者はやや減ったものの、中塚寛町長の「非常に激戦、接戦」という言葉に象徴される濃い提案が並んだ。

 最優秀賞に選ばれたのは、耕作放棄地を活用して養蜂産業を興すという、関西大学のグループの提案だった。私は頻繁におおい町を訪れているが、蜜を取るために植えるレンゲ、菜の花、アカシア、ヒマワリが咲き誇る美しい風景が生まれ、「おおい町ブランド」の高級蜂蜜をお土産に買えるようになる未来予想図は楽しみでならない。
 私が勤務する近畿大学も優秀賞に選ばれた。町内にある松井農園の皆さんの支援を受けながら活動する農業サークル「やまぼうし農園」のメンバーである学生が、1年生と2年生の2グループに分かれて参加。見事、1年生が入賞したのだ。内容は空き家活用の提案。ひいき目抜きに、大阪からおおい町に頻繁に通う彼らならではの強みが発揮されたと感じた。

 ただ、ここで少し苦言も呈したい。「ポスト原発時代の担い手育成の拠点を作る」という島根大学の提案には特別賞を送ってもよかったと思うのだ。島根大学で財政学を学ぶ学生たちによる、エネルギー政策に左右されない町の財政と経済の確立を目指し、原子力防災と廃炉のための人材育成の拠点を町に作ることも含めた、意欲的な提案だった。町長は「切り込みにくい所にずばっと切り込んだ勇気」をたたえていたが、まさにその通りだろう。内容は、将来の廃炉を想定し、原発交付金に頼らない財政運営を示したものだったからだ。

 中には「町でできる提案と言えるのか」と疑問視する審査員もいた。原発政策は国の方針だから、おおい町が提案しても無理だと言いたいのだろうが、そもそも町に原発を誘致する際、国から押し付けられたのか。おおい町が手を挙げたのではないのか。だったら、廃炉後の町のあり方を町自身が決めるのに、どんな不都合があるのだろう。

 50年、100年先の町と国の未来を考えたとき、島根大学の提案は無視できないと考える。私の大学の仕事をきっかけに深い関わりができ、愛着を感じるおおい町であるからこそ、このことを声を大にして伝えて今回のコラムの締めとしたい。