2017年1月22日日曜日

150万円おごらされても いじめ認定は困難と 横浜市教委

 福島から横浜市に自主避難してきた生徒がいじめを受けていた問題で、生徒側が、同級生におよそ150万円を払わされていた行為いじめと認定するよう求めているのに対して、横浜市教育委は、関わったとされる子どもたちが『おごってもらった』と言っていることなどから、いじめという結論を導くのは疑問があるとの考えを示したということです
 
 それでは避難した生徒は自発的に150万円もの大金を使って同級生たちにおごったというのでしょうか。放射能汚染で居住出来なくなった福島の地を追われて遠地に避難している家庭が、僅かの年月の中で150万円もの大金を何の問題もなく捻出できるというのでしょうか。そこには必ず被害生徒を心理的にそこまで追いつめた陰惨な圧力(=いじめ)があった筈だし、そのことを加害生徒らが自覚していない筈はありません。それを「相手はおごってもらったと言っているので、この件はこれで決着です」というのでは、まるで子どもの使い・事なかれ主義・隠蔽体質としか言いようがありません。
 今の生徒(の中に)は、わざとガラスを割ってその数秒後に教師が駆けつけても、割った現場を目撃されていなければ「自分はやっていない」と平然とシラを切る(者がいる)ということです。
 
 教育的配慮が前提になるのは言うまでもありませんが、この避難者いじめの問題にどう対応するべきなのか、教育委の力量と存在価値が問われていることを自覚して欲しいものです。 
 被害者は何も刑事事件として告訴してくれと言っているわけではありません。教育委がこんな風に加害者に対して腫れ物に触るような対応しかできないのであれば、学校におけるこうしたいわゆる ”おごらせる(=カツ上げする)” 行為は決してなくなりません。
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150万円の支払い” いじめ認定は困難 横浜市教委
NHK NEWS WEB 2017年1月20日
原発事故で、横浜市に自主避難してきた生徒がいじめを受けていた問題で、生徒側が、同級生におよそ150万円を払わされていた行為もいじめと認定するよう求めていることについて、横浜市教育委員会は、認定は難しいという考えを示しました。
 
この問題は、原発事故で横浜市に自主避難してきた現在、中学1年の男子生徒が、転校してきた小学校でいじめを受けていたもので、生徒側は、同級生に遊ぶ金としておよそ150万円を払わされていた行為が、いじめと認定されなかったことについて、市側に改めるよう求めています
 
これについて、横浜市教育委員会の岡田優子教育長は、20日、開かれた市議会のこども青少年・教育委員会で、「関わったとされる子どもたちが『おごってもらった』と言っていることなどから、いじめという結論を導くのは疑問がある」と述べ、いじめと認定するのは難しいという考えを示しました