2017年3月15日水曜日

15- 三菱重工 141億円支払で決着 米原発納入の蒸気発生器破損事故

 東芝は、米子会社ウェスチングハウス(WH)が米国の原発工事で出した費用増61億ドル(約6900億円)を織り込んだ決算を14日に発表する予定でしたが、WHの経営幹部が部下に赤字幅を小さく見せるように強要したという内部通報があったため、再調査のために4週間決算報告を遅らせたいと関東財務局に申請したということです。
 
 そんななかやはり巨額の賠償金を請求されていた事案の、三菱重工が米カリフォルニア州のサンオノフレ原発に納入した蒸気発生器のチューブが破損して原子炉が廃炉になった問題で、666700万ドル(約7534億円)の賠償を要求されていた件で、仲裁機関が三菱重工の主張をほぼ全面的に認めて、賠償額が1億2500万ドル(約141億円)に収まったということです(和解)。
 三菱重工は契約上の賠償の上限は1億3700万ドル(約155億円)と主張していました。
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三菱重工、141億円支払いへ 米原発事業
朝日新聞 2017年3月14日
 三菱重工業は14日、米国の原子力発電所に納入した蒸気発生器が壊れて原子炉が廃炉になった問題で、この原発の運営会社に1億2500万ドル(約141億円)を支払うことになったと発表した。運営会社は66億6700万ドル(約7534億円)の賠償を求めていたが、仲裁機関の国際商業会議所が三菱重工の主張をほぼ全面的に認めた。
 三菱重工は契約上の賠償の上限は1億3700万ドル(約155億円)と主張しており、同会議所はこの主張を受け入れた。原発の運営会社の南カリフォルニア・エジソン(SCE)社に対し、三菱重工が支払った仲裁費用5800万ドル(約66億円)を肩代わりして支払うことも命じた。
 賠償の支払いについて、三菱重工は「すでに引当金を計上しており、業績への影響は軽微だ」(広報)としている。
 
 問題になったのは、カリフォルニア州のサンオノフレ原発。2012年に起きた三菱重工製の蒸気発生器の配管の水漏れがきっかけとなり、SCE社が廃炉を決めていた。