2017年11月2日木曜日

東海第2原発 運転延長申請へ 日本原電、沸騰水型で初

 日本原子力発電は、来年11月で運転開始から40年となる東海第2原発運転期間の延長を原子力規制委員会に申請する方針を固めました。「沸騰水型」原子炉での延長申請は初めてとなります。
 経営上の都合によるものですが、水戸市や東海村などの周辺自治体からの強い反発が予想されます。
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東海第2原発、運転延長申請へ 日本原電、沸騰水型で初
中日新聞 2017年11月1日
 日本原子力発電が、来年11月で運転開始から40年となる東海第2原発(茨城県)に関し、運転期間の延長を原子力規制委員会に申請する方針を固めたことが1日、分かった。他の保有原発の再稼働は見通せず、経営上、延長が不可欠となっていた。東京電力福島第1原発と同じ「沸騰水型」原子炉での延長申請は初めてとなる。

 原発の運転は原則40年だが、規制委が認めれば1回に限り最長20年延長できる。原電は東海第2で、運転延長の申請に必要な特別点検を既に終えている。申請の期限は11月28日で、点検結果を精査した上で正式に決める方針だ。(共同)


東海第二原発「適合」年明けに提示か 規制委が審査会合、3年半で幕
東京新聞 2017年11月1日
 東海村の日本原子力発電(原電)東海第二原発について、原子力規制委員会は三十一日、新規制基準に基づく審査会合を開いた。三年半にわたった審査会合は、今回が最後とみられる。これを踏まえ、規制委は年明けにも、新基準に「適合」との判断を示す「審査書案」を公表する見通し。原電はこの日までに、最長二十年の延長運転のための点検も終え、再稼働に向け準備を進めている。 (越田普之)

 会合は東京・六本木の規制委が入るビルで開かれ、自然災害や航空機衝突、テロなどにより重要施設が大規模損壊に至るケースについて、非公開で議論。原電が、規制委からの質問事項に回答し、特に異論は出なかったという。
 原電は二〇一四年五月、規制委に審査を申請。以降、八十四回の会合が開かれてきた。次回の会合が設定されず、今回が最後になるとみられる。

 原電は十一月の早い段階で、規制委に対し、これまでの審査会合の内容を踏まえた書類を提出する方針。規制委の事務局が、これらの書類を確認した上で、審査書案をまとめる。作成には一カ月超かかり、年明けの規制委の会合で示される可能性がある。
 審査書案が出されると、規制委は一カ月程度かけて、国民から意見を募集(パブリックコメント)する。だが、これまでに新基準に「適合」とされた原発では、字句修正するだけで、「適合」の判断を変えたことがない

 一方、原電は審査と並行し、延長運転のための手続きも進めてきた。
 来年十一月に運転開始から四十年で、運転制限を迎えるため、最長二十年の延長運転に向け、原子炉の老朽化などを調べる点検を実施してきた。
 原電によると、異常がないことを確認し、この日までに点検を終えた。十一月中に延長申請の書類を規制委に提出するとみられる。
 ただ、水戸市や東海村などの周辺自治体が、原電に対し、延長申請する前に、安全協定を改定するよう求めてきたことから、強い反発も予想される